ゴロフキンの強みを改めて考える。 | おおおかのボクシングBLOG

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ゴロフキンについては以前書いた。
その時は、ピログと戦ってほしいという気持ちもあって、比較しながら書いた。
あの頃より、さらなる凄みを手にしているゴロフキン。
あの時も書いた事になるが、

強引でもなくスムーズにパンチを放つ。
身体が柔らかくて腕っぷしも強そうで。
タフネス、パワーというか体力がすごいある感じがする。
前に出て行きながら相手のパンチを殺し、
きちんと手を動かすブロックをする。
ガードに頼らずボディワークもする。
相手のパンチに、フックなどをかぶせにいくのが「狙い撃ち型」ではなく「スムーズ」にやる。

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まず、このスムーズさ。
「二つ」のスムーズさを感じるのです。

よくロマゴンと同様にパンチがスムーズに出ると言いますよね。
僕の友達Hも言っている。

確かにそうかもしれない。
でも、ロマゴンと違う感じの印象も僕にはある。
ロマゴンの場合は、パンチはフォロースルーも効いていて、
大きく見えるかもしれないが、
比較的フォームは、コンパクトだと思う。
だが!ゴロフキンは、どちらかというと振りが大きい。
なのにバランスが良くてスムーズ!
柔らかい体をウィービングさせて、中に入っていく。
この力み・淀みの無さがねぇー…すごいとしか言いようがないですよね。

ロマゴンとの違いは、普通は大振りになりすぎると、
バランスが崩れる=「テンポが悪くなる」「崩れた所を狙われる」のだか、崩れないから次のパンチもポンポン出てくる。
だから、ロマゴンより見てて「こいつは、ヤバイなー」となるんですよね。

ジャブは、すごいシャープですけどねσ(^_^;)
ジャブについては後で書くが、これが一つのスムーズさ。

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もう一つのスムーズさ。
それは先ほど書いた、パンチを被せていく狙い撃ち型ではない、いわゆる「パンチが合わなくても気にしていない」という心情が見える。
そんな心情のスムーズさも見えるんです。
だから、力まないでポンポンと次々と手が出てくる。
ゴロフキンの心理の中には、 "相打ちでも構わない"って部分があるだろう。
1ラウンド開始時から、相手の事を観察せずともパンチに合わせて狙っていける。
それも相手からしたら、面を食らうのだろう。

結局、ゴロフキンはなぜ、こう出来ちゃうのか?
攻撃性、破壊力が余りにも目について心を奪われてしまいそうになるのだが、防御感も優れている。
結局は、だ。
スムーズさの中に、技術や身体能力という心理状況というものもあるんだと書きたかったのです。

正に「心技体」ですよね!

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そして、もう一点のゴロフキンの凄みはジャブだ!
結局、「あー、モノが違うんだな」と痛感させられるんです。

だって、皆そうかもしれないけど、「相手の正面に立つな!」
なんて怒られませんでした?
だって普通が、そうですもんねー。

でも、ゴロフキンって正面から正対して挑んでもいいっていうボクサーです。
パンチが強くて、ディフェンスも良かったら、正面から正対して立っても全然いいんだなという理由で、
先ほど書いたように
「あー、モノが違うんだなー」と痛感したんです。

結局は、だ。
真正面から、まっすぐにコンパクトで予備動作のないジャブを内側から入れていく。
これが理想なのかと感じるんですよね。マイク・タイソンがトニー・タッカーと戦っていた時の試合を大人になって、改めて見た時にも、そんな事を感じた。
リーチが長いトニー・タッカーというジャバーが、何故こうも当てれないのか?
トニー・タッカーは、足を使い、少し横から当てるという大半の選手がする事をしている。
マイク・タイソンからしたら、真正面から来るより、見やすくてかわしやすい。
立ち位置、ポジショニングとは何だろう??
そんな事を考えた当時と同じ感覚にゴロフキンを見ると思ってしまうのです。

しかもゴロフキンの場合は、その他のパンチもスムーズに余分な動作がなくポンポン出るから、
恐ろしい強みを発揮しているのだと思う。
リカルド・ロペスなんかも、そんな思いをさせられる。

そんなゴロフキンの強みを考えると、
「バリバリの頃のトリニダードが戦っても勝てなのか?」
と考えたりする。(トリニダードは、独特のリズムがありますからねー。でも、ミドル級は無理があったという点も考慮してます)

僕はゴロフキンが、
カール・フロッチや
アンドレ・ウォードと戦う姿が見たい。
コット戦やメイウェザー戦は、希望しないんですけどねー。

ゴロフキンの進む道は、どこなのだろう…。