20ページくらいしかない
一冊のノート
最初のページに
娘の 生まれた日 時間
出生時の体重 身長
しょうこ 27才
と書いてある
《あなたが大きくなったら
いろんなことを話してあげたいと思う
でも今日 今のこの気持ちを うまく伝えることが
できないかもしれないので
私は 照れくさいけど今 これを書いています》
そんな始まりで
娘が生まれて どんな気持ちだったか
初めて寝返りした時に手をたたいて喜んだ自分の気持ちや
あとは その当時私が 好きだった唄とか
母としてじゃなく女としての気持ちなどが
書いてある
ノートはまだ あと数ページ残っている
娘が嫁ぐ時に渡そうと思って
書き始めたもの
長女には
すでに二年前に嫁ぐ時に
彼女の母子手帳と一緒に長女への想いを書いたノートを渡した
だから これは
次女へのノート
渡す日は
まだまだ 先であってほしい
長男 息子には
このノートは用意していない
母からの想いを書いたノートを
嫁さんになる人が 見たら
きっと 気持ち悪がられるだろうと
思って

だから
息子の 成長は
この頼りない頭の中に
しっかりと記憶に残す
息子への想いは
胸にしまう
と決めた
それで いい
