大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです







side N








夜は大野を真ん中にして川の字で寝る事になったんだ。


寝室やベッド、寝具からは彼女の匂いがしなくて、大野の良い匂いだけしていてちょっとホッとした。

だって、彼女の匂いがしたら流石に少し複雑な気持ちになるし。



ポチは嬉しそうに大野にピッタリくっついていたけど、そのうち眠たくなったのか、くるんと丸くなり、大野に背中を向けて寝息をたて始めた。



考える時間が出来ると不安になる。

このまま元に戻らなかったらどうしたら良いんだろう。



大野は優しいから、俺とポチを捨てられないと思う。

ずっと一緒にいられるって思うと、そりゃあ俺は幸せなんだけど。

でも大野は幸せなの?

大野のために何も出来ない俺と、身体は大きいのに赤ちゃんみたいなポチ。



大野に苦労をかける生活しか待っていない気がして。



本当は大野の優しさにつけこんで、黙ってこのままでいたい。



でも、大野の一生を、俺たちの世話で終わらせたらいけない。

そんなの、絶対にダメだよね。



俺は意を決して口を開いた。







「なぁ、大野……、もしもさ……」







天井を見て寝ていた大野が俺の方を向いて見つめてくる。






「どうした?」






優しい声音。

こんな非現実的な事を受け止めて、普通に話してくれるだけでも凄いのに、大野は更に愛情まで感じさせてくれる話し方で。


ああ、俺、やっぱり大野が好きだな。

好きだから、幸せになってほしい。






「もしもさ、俺とポチが戻らなかったら、俺とポチは実家に帰るから……」






そう言ったら大野は驚いた顔をした。






「えっ……」







「大野は、俺とポチの事は忘れてよ」







「んな事出来ねぇよ!

どうしてそんな事言うんだよ」






大野にしては珍しく大きな声で。

でもすぐに眉を下げた。






「まだ俺の事、信じらんねぇ?」







信じてるよ。

だから本当は離れたくないんだよ……そう思うと切なくなる。





「でもさ、このままだと、俺は大野に迷惑ばかりかける。

大野を幸せに出来ない……」







苦しい片想いがやっと実ったのに……。

苦しくて泣きそうな俺を大野は抱き締めた。







「俺の幸せをお前が勝手に決めるな。

戻れなかったとしても俺はニノと一緒に居てぇ。

むしろ、戻らなかったら、このまま俺だけの傍にニノを縛り付けておけるなんて悪りぃことを考えてるぐらいだ。

最低だよな?

だから俺を嫌いになって逃げてぇとか?」







「違うっ、俺だってずっと大野の傍にいたいし、嫌いになんてなれない。

一生縛りつけてほしいぐらいだよ。

せっかく大野に好きって言ってもらえたのに、離れるなんて本当は嫌だ。

でも、大野は優しいから絶対に自分から俺とポチを捨てられないでしょう?

俺、本当はその優しさにつけこんでずっと居座ろうって思ってた。

俺の方が最低だよ……」






「ずっと居座ってくれて良いんだ。

むしろ俺の願いどおりだろ」








「でもさ、俺、犬なんだよ?

そんな俺とずっと一緒に居られるの?」







「どんな姿でもニノはニノだ。

話せないわけじゃないだろ?

それに姿形だけで好きになったんじゃねぇ」






再びぎゅっと抱き締められた。

その腕から大野の気持ちが伝わってくるように感じた。



大野の気持ちは本当に嬉しい。

最低だなんて絶対に思わない。



でもさ、俺が苦しまないように本心をさらけ出してくれてるなら尚更俺は大野に甘えてはいけないと思う。

こんな素敵な人、やっぱり俺に縛りつけてはいけないと思うんだ。






「俺も、大野がポチと入れ替わったとしても、大野が好きだよ」






「ふはっ、嬉しいな」






満面の笑みで更に強く抱き締めてくる大野。

その笑顔と大野の気持ちを胸に刻みつけて、好きだから俺は別れを決意したんだ。








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昨日の生配信、お宝配信でしたねラブ

社員になってて良かった爆笑



昨日の七夕のお話、

やっぱり微妙よねー笑い泣き

8月7日までかなキョロキョロ


そして8月7日っていえば…

こちら地方は『ローソク出せ』やってたんだねびっくり

近所をローソクだーせだーせよ音譜って

歌ってまわっていたことは覚えていたけど、

8月7日だっていうのは知らなかった笑い泣き

七夕について調べて今日知ったわーチュー

ハロウィンみたいなもんかなって思ってたわ汗うさぎ