大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです







side N








服を脱がされるのは恥ずかしい。

でもじわじわと脱がされる方がもっと恥ずかしかった。



だってさ、智くんの視線が絡まるように注がれて……。



先程の俺を見つめる智くんの表情を思い出すだけで、更に心臓がバクバクした。


智くん、昨日から 妖 艶さが増し増しじゃない? 

艶 やかな流し目とか、あんな 色 気 ム ン ム ンに見つめられたら俺の心臓もたないって。



だから今の状況にはちょっとホッとしてる。



智くんが俺の後ろで頭を洗ってくれているんだ。



頭皮を優しくマッサージしてくれる指。


気持ち良くて最初はただただうっとりしていたんだけど、耳の後ろとかうなじに指が 這 うと何だかゾワゾワしてきてしまった。

抑えようとしてるのに、ピクッと身体が勝手に反応してしまう。



頭を洗ってもらってるだけなのに、俺の身体、どうにかなってしまったんだろうか。

このままだと自身が反応してしまいそうでヤバイ。

こんなの智くんに知られてはいけない。







「智くん、ありがと。

もう大丈夫よ」






だからそう言って流してもらったんだけど。

泡がなくなったら耳の後ろに智くんが唇を寄せた。

不意打ちに思い切り身体が跳ねてしまった。







「和は、本当に敏感ですね」







耳元で智くんがクスッと笑った。







「耳の後ろも、うなじも、感じるんでしょう?」






俺が反応するって分かっていて、意図的に触れていたんだ。






「違っ」






って言おうとして顔を上げたら、鏡に自分が映っていた。

その顔は、物欲しげで。

もっと触れてほしいって言っているようだった。


自分がこんな顔をしているなんて思っていなくて、信じられない気持ちで鏡を見ていたら、鏡越しに智くんと目が合った。



こんな顔を、鏡越しにずっと智くんに晒していたんだって、気づいてしまって。



恥ずかしくてどうしようって思ったけど、智くんには 欲 を隠す様子は全くなくて、野性的でギラッと強い光を放つ瞳は俺を欲しいって素直に伝えてくる。

その 情 欲 的な視線に射すくめられて、目が離せない。



ドクンッて身体の血が沸騰したみたいに激しく脈打ち始めると、それを更に煽るかのように、泡を纏った智くんの手が俺の身体を 這 い始めた。






「んっ」






最初は確かに手が触れていたのに、段々と泡だけが肌を撫でていくようになって。

優しい微弱な感触が酷くもどかしい。






「智くん、ヤダ……っ」







「やだって、何がですか?」







分かっているくせに、俺に言わせようとしてる。

妖 しく煌めく瞳がそう言っていた。









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