大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです








side N







「智くんの手、本当に綺麗で良いなぁ」






「和さん、酔ってます?」






「んーん、酔ってないよ」






コテンと智くんの肩に頭を乗せて、アルコールでほてった身体の熱を逃すようにふぅっと息を吐いた。



それから、智くんの綺麗な指がパン生地を捏ねる様子を思い出した。


繊細に優しく、でもそれでいて力強く捏ねてるんだけど、見てると何かドキドキしちゃうのよね。


まず日焼けした智くんの手と真っ白いパン生地のコントラストが余計に智くんを男っぽくみせるし。


だから、パン生地になりたくなっちゃうっていうか。

うん、やっぱり、ただ、この指で触れてほしいってだけなのかもしれないけど、何ていうのかな……。







「智くんのパンの捏ね方、ちょっとえっちぃよね」







そうそう、何かえっちく見えちゃうのよ。

俺がえっちぃ目で見ちゃってるからなのかな?







「えっ!」







驚いて自分の手を見る智くんが可愛くて。


そりゃあ捏ねる手がえっちぃって言われたら流石に智くんもびっくりしちゃうよね。


びっくりさせて申し訳ないけど何だか可笑しくてくすくす笑っていたら、智くんの胸元からふわっと良い匂いがした。






「ふふっ、智くん、パンの優しい香りがする」






いつの間にか同じ香りになっていた俺たち。

嬉しくて、そのまま胸元にピッタリとくっついてその香りを堪能した。






「俺は、もっと和さんと同じ香りになりたいです」






そう言って俺の口元のほくろをなぞる智くん。

どうしたの?って見つめた智くんは急に雄の雰囲気で。


ギラッと俺を射抜くように見つめるから、俺もドキドキして目が離せなくなった。


そんな智くんからは、何だか先程のパンの優しい香りとは違う官 能 的 な香りがした。






「うん、俺も、智くんと同じ香りになりたい……」






その妖 艶 な同じ香りを纏いたくて、智くんの首に腕を回したら、力強い腕にグッと腰を引き寄せられて、噛 み 付 くように激しいキ スが降ってきた。







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