大宮妄想小説です
BL要素含みます
パラレルです
side N
智くんと一応恋人になったことは、父さんには話した。
俺が前に進めた事に、父さんは喜んでくれた。
確かに俺は今まで逃げるだけで、美味しいところだけを享受する無責任なやつだったんだなって、今なら思う。
智くんが、パン職人になりたくて、俺と同じ専門学校に通うことを教えたら、「うちで働きながら通えば良い」って言ってくれたんだ。
それを智くんに教えたら、今すぐ働きたいと言っていたけど。
「高校生は今だけなんだから、高校でしか出来ない事をしなさい。
それに働くなら、智くんの両親にもきちんと話して了承を貰わなければならないからね」
父さんにそう言われて、智くんの両親の了承は、とりあえず智くんのタイミングで話すと言っていた。
そういえば、智くんの両親とか家族とか、そんな話は全然していなくて。
家族の話はあまりしたくないみたいな雰囲気で今まで聞けなかったんだけど、いつか話してくれるよね。
とりあえず今は高校生活優先で、閉店後の翌日の仕込みだけ一緒にする事になったんだ。
智くんは力も強いから、パンをこねるのも何だか楽々だったし、手先も器用で成形するのも上手だった。
しかも、何だか手慣れている。
「智くん、やった事あるの?」
思わずそう訊いたぐらい、初めてとは思えなかったんだ。
今日は仕込みが終わってから一緒にバレンタインの新作を考えていた。
「どんなパンが良いのかな?
やっぱりチョコパンなんだろうけど、普通だとインパクトないよね」
「んー、俺は、チョコレートケーキみたいなパンが食べたいです。
ツヤッツヤのチョコでコーティングされてて、パンはふわっとしてて」
「ふふっ、それはもうチョコレートケーキ食べたら良いじゃん」
「いいえ、チョコレートケーキじゃなくて、和さんの作るチョコレートケーキみたいなパンが食べたいんです」
二宮さんから和さんに呼び方が変わってまだ落ち着かない俺。
俺もいつかは智って呼べたら良いなぁなんて思ってる。
「えー、どんなのよ?」
「んふふ、こんな感じです」
そう言った智くんはメモ帳にサラサラと絵を描いていく。
それがとても上手で、しかも美味しそうで驚く。
「えー、めちゃくちゃ美味そうじゃん!
考えてみるからさ、完成したらバレンタイン前に一番最初に試食してよね」
「はい、勿論です。
和さんの新作は、俺が一番に食べたいんで」
ニコッと笑って俺を見る。
こんな事ですごい喜んじゃってる俺。
「智くんの新作は、俺に一番に食べさせてよね」
そう言ったら、智くんは更に嬉しそうに笑って、俺に甘い口付けをくれた。
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Happy Valentine
バレンタインのお話ではないけど、バレンタインの話題が出てくるから今日アップしたかったんですー
昨日今日と謎の2話更新してすみません
明日からはまた朝の和くん時間1回のみの更新になります
オフィスにの本店でオフショ購入しました
素敵なバレンタインをありがとうですね
いつかはイケメてるアクスタも販売してほしい
バレンタインのお話、昔書いたもので良ければ、まだ読んでない方、是非読んでみてくださいませー
高校生大宮のお話になってます
と何気に2年前の作品を宣伝してみる