大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです






side N






「二宮さん、好きです」





折れそうな程強く抱き締めてくる腕。






「智くん、苦しいっ、そんな強く抱き締めなくても、俺はもう逃げないよ」






「本当に逃げません?」






「逃げないってば」






少し腕が緩んだけど、まだ俺は智くんに抱き締められたまま。


そして近づいてくる智くんの整った顔。

逃げないけどさ。





「智くん、待って、ここじゃ外から見えちゃうから」





そう言ったらイートインスペースに連れていかれた。



そして、イートインスペースでキスされる。

触れるだけの優しいキス。

智くんの柔らかい唇に、甘く何度も啄まれて、身体が蕩けそう。

思わず甘い吐息が漏れた。





「二宮さん、その顔、可愛すぎる……」





そう言うと、智くんは更に口づけを深くしそうだったから、身体を押して止めた。






「智くん、待って……えっと、これ以上は」





さすがに大人なキスはまだ少し罪悪感があって。





「二宮さん、俺はもう18になってるんで成人してるんですよ」





「でもさ……、成人しててもやっぱり高校生なんだもん。

何か青少年を誘惑してるみたいな罪悪感あるのよ」





社会人が高校生に手を出したって聞いたら、世間では「えーっ、大丈夫?」て思うじゃない。

それがどうしても俺にブレーキをかけさせる。


そんな俺の様子を見て、智くんは仕方ないと言うように溜息をついて、俺を解放した。





「分かりました。

今はここまでで我慢します。

俺、卒業したらまたすぐに二宮さんに好きって言います。

その時には、二宮さんの全部を貰っても良いですか?」





全部って、そういうことだよね?

しかも、俺が貰われる側で。


そんな経験なんて一度もないから内心酷く動揺していたんだけど、甘く煌めく瞳でそんな風に言われたら、抗えるはずもなく。

俺はコクッと頷いたんだ。







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