今日は朝もアップしてますニコニコ

朝のお話からお先にどうぞラブ



大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです









side N







「逃がさない」






そう言った智くんに後ろから引かれて抱き締められた。





「やっと二宮さんを捕まえられるのに、そんなチャンス逃すわけないじゃないですか」






耳元で囁かれる低音。

そして力強く俺を抱き締める腕。

逃れられそうもなくて……。


しばらく足掻いてみたけど、俺は降参して力を抜いた。


もう、好きじゃない振りをするのも限界だったから。






「二宮さん、本当の気持ちを教えてください」






「好きだよ……、もう、ずっと前から」






そう言ったら顔が見えるように俺の体を反転させた。

見つめ合う俺たち。






「どうして、ずっと言ってくれなかったんですか?

二宮さんは他に好きな人がいるのかもって、俺、毎日不安だったんですよ」






「だって、男同士で、俺は歳上だよ?

智くんは高校生だし。

俺の好きに、智くんを巻き込みたくなかった。

智くんには、俺とは違う未来が正しいと思ったんだ」






これは綺麗事な理由。

本当はもう一つ理由がある。






「智くんはこれからたくさんの出会いがある。

そしたら、俺なんてきっと要らなくなるよ」






そう、智くんが俺との事に後悔する時がくる。

そんなのはきっと辛くて苦しくて耐えられないって思ったから。


先に自分から逃げようと思ったんだ。

自分勝手な理由。

するとぐっと肩を強く掴まれた。






「たくさんの出会いがあっても、二宮さんを超える人なんて出会えるとは思えません。

俺が他人の事をこんなにも知りたいと思ったのは初めてなんです、二宮さんだけなんです」






そこで智くんは一旦言葉を区切って、自信満々に続けた。





「それに……、二宮さんが俺から逃げても、俺は逃すつもりはないんで。

二宮さんが俺を好きでも、嫌いでも、俺の気持ちは変わらないんで、二宮さんが突き離しても無駄です」






「無駄って……」






強く言い切られると、何だか本当にそうなんだって思えてきて。





「だから、無駄な抵抗はやめて大人しく俺の事、ただ好きって言ってください」





真摯な瞳が俺の心を強く揺さぶる。

ああ、もう、俺の負けだ。





「智くん……、好きだよ」






そう言った途端に、強く抱き締められた。







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