BL要素含みます
パラレルです
side N
そこに着いたら、まーくんは笑ってた。
「待ってましたよー」
ぎゅっと肩を抱いてくるまーくん。
その腕の中から逃げながら言った。
「ホントに、大変に申し訳ないんですど……、
俺たちって書いた手紙渡されたら、普通さ、アナタと俺、2人の中の約束だと思うに決まってんじゃん」
「でも来てくれたってことは、覚えててくれてたってことだよね」
ぼやきが止まらない俺と嬉しさを爆発させるまーくん。
「相葉ちゃん、くっつき過ぎ」
そんな俺達の間にいきなり智が割って入ってきた。
そして、俺にくっつくまーくんをべりっと引き剥がし、智は自分の腕の中に俺を隠した。
「智くん妬いてる」
「幼馴染もダメなんだ」
翔ちゃんも潤くんも居て、相変わらずだねーってクスクス笑ってる。
「もうさ、色々行ったんだけど……、最悪。
約束の場所は自分家なのにさぁ。
灯台下暗しじゃん」
そう、まーくんの手紙に書いてあった約束の場所は俺と智の家だった。
というか、正式には家の裏の庭だけど。
「大体、『オレ達の』じゃなくて、『5にんの』とか他に書き方あるだろっ!」
「あー、そっか、ごめんごめん」
そう、オレ達の約束の場所は、5人の約束の場所だった。
俺以外の3人も、みんなには内緒ねってまーくんから同じ手紙を貰っていて。
だから、智は俺が出掛けるって聞いてホッとしたんだな。
浮気じゃないって信じてた俺、やっぱり大正解だった。
で、翔ちゃんと潤くんは割と早目に着いていたみたいなんだけど、智なんて考えている間に先にまーくんが家に来てしまったという、天然2人らしい結末だったらしい。
くそっ、俺ももう少しゆっくり家を出たら良かった。
そしたら一日中外を走り回る事なくまーくんを見つけられたのにさ。
俺を待つ間、4人で居間で寛いだり、裏の海で遊んだり。
まーくんと一番思い出のある俺がやっぱり一番時間がかかったんだ。
でもさ、ホントにこれがさ、5人の約束だって分かるように書いてくれてたら、俺だって直ぐに辿り着いたと思う。
4人集まった時点で、もう俺には連絡くれたら良かったのにって恨めしく思ったけど、まーくんが「どうしても自分で気づいて辿り着いてほしいから、待っててほしい」ってみんなにお願いしたんだって。
それならさ、やっぱり5人の約束だって分かるように書いて欲しかったんだわ!