大宮妄想小説です
BL要素含みます
パラレルです
side
僕、猫。
生まれた時からずっと猫。
飼われてるわけではなく、こっそりと古いお家に住んでる。
優しいお爺さんがご飯をくれるんだよね。
ポカポカ縁側で日向ぼっこもさせてくれる。
僕はお爺さんが大好きだった。
でもさ、最近お爺さんはお星様になってしまった。
寒いしお腹空いた……。
お爺さんの居なくなった縁側は、何だか冷たくて寒くて。
夜だからって事ではなくて、お爺さんが居ないから全然ポカポカしなかった。
ぼんやり縁側で空を見る。
ピカピカ星が輝いてる。
一つ星が、一際大きく光ってシュッと流れた。
光が降ってくるみたい。
お爺さんのお迎えかなぁって思いながら、僕はもう目も開けているだけの元気もなくて、そのまま目を閉じた。
次の瞬間、ふわっと優しい香りに包まれた。
身体が温かくなって、ポカポカした。
お爺さんのところに行けたのかな?って目を開けたら、お爺さんじゃない人間が僕を抱っこして覗き込んで見ていた。
「生きてた……、良かったー」
眉下げて優しい笑顔。
僕はその人間に一目惚れした。
初恋だった。
その人は智といった。
智はお爺さんの孫で、ここに引っ越してきたんだって。
智は、一応と言って僕を小さいお家に入れると、病院っていうところにつれて行った。
病院にいた獣医さんって人もニコニコ優しそう。
でも、油断してたらチクンと何か刺されて、僕は痛くてギャーッって泣いたんだ。
智も獣医さんも優しい人だと思ったのに……。
一目惚れだったのに、裏切られた。
もう絶対人間なんて信じない……。
僕は小さいお家の隅っこに丸くなる。
もう絶対にここから出ないんだからっ!
「おーい、出てこいよー」
そう言ってお家の中に智の手が入ってくる。
「シャーッ!(絶対嫌っ!)」
パチンと猫パンチを食らわせてやった。
「いってー」
そう叫んだ智の指から赤い物が出てきて。
さっき僕が獣医さんにチクンされた時にも同じ赤いのが出た……。
そう思ったら智も凄く痛かったんじゃないかって申し訳ない気持ちになった。
でも、素直じゃない僕は、小さいお家から出ていけなかったんだ。
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ぬるっとアップしましたが。
猫の日用に昨日書いたものです
内容の無い話なのでどうしようか悩みましたが、とりあえず1話だけ暫定的にアップしてみます
突然何もなかったように消えていたらすみません