こちら高校生大宮シリーズの大宮さんのお話です
もし読んでいない場合はこちらから是非
読まなくても内容的には大丈夫だとは思います
大宮妄想小説です
BL要素含みます
パラレルです
side O
「和、今日出掛けようか」
「うん!ね、どこに出掛けるの?」
「んー、ふふっ、内緒」
俺と一緒に居るだけで、特別な事は何も無くて良いっていうんだけど、それでも絶対に瞳をキラキラさせて喜ぶ姿が想像できるから、街の中の広場にある大きなクリスマスツリーを見せてやりてぇって思ったんだ。
出掛けようって言っただけなのに、もう嬉しそうに無邪気に笑う和。
外が暗くなってから2人手を繋いで出発した。
俺と和の首にはチェックのマフラー。
2人で選んだお互いへのクリスマスプレゼントだ。
「先輩、似合うね」
ニコニコ笑ってマフラーをした俺を見つめてくる。
色は違うけど、チェック柄はお揃いなんだ。
和は俺に落ち着いた青を基調にしたものを選んだ。
俺は和に赤を基調にした可愛らしいものを選んだ。
「和もやっぱり似合ってる、可愛いな」
そう言って笑ったら、和はマフラーみたいに赤くなって立ち止まる。
照れて動かない和の手をとり指を絡めて恋人繋ぎをすると、その手を一緒に俺のポケットに入れて再び歩き始める。
「顔が赤いのは、あったかいからだからね……」
可愛い言い訳に、俺の胸も温かくなった。
「和、ちょっと目ぇ瞑って」
「ん、分かった」
ツリーの前まで手を引いて、躓かないように、大切に導く。
「和、もう目ぇ、開けていいぞ」
和の顔をじっと見つめながらそう言った。
目を開けた瞬間の和の顔が見たかったんだ。
きっと、ツリーよりもキラキラ輝いて綺麗だろうから。
「わぁっ、凄い、綺麗っ!」
目を見開いて、ツリーを見上げる。
電飾に負けないぐらい和の瞳も輝いて。
ほら、やっぱりツリーよりも綺麗。
感動してるのか開いたままの唇が可愛くて、食べてしまいたい。
チェックのマフラーを直すフリして可愛い唇にチュッとキスをした。
「せ、先輩っ!」
真っ赤になって唇を押さえる和。
キョロキョロして周りを見るけど、ツリーの周りには自分の恋人しか目に入ってない恋人達ばかり。
「あー、これならもっと濃厚なの出来たな」
「もうっ、先輩のバカ」
ケーキの上の苺みたいに真っ赤になった和から、可愛い猫パンチを食らった。
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