大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです







side O







車通りが少なくなってくると尾行が難しくなってきた。

ただ着いていくとバレてしまう可能性があるので、一方通行のような細い道へと右折した車を追わずにそのまま少し直進して止まる。



現在地のマップを見てみると、車が曲がった先は200m程で行き止まりで、家が一軒あるようだ。


翔くんにその一軒家に印をつけたマップを送信した。





「おーちゃん、どうする?」





「とりあえず、歩いて近づこう」





そう話していたら、車が戻ってくるのが見えた。

和はこの先の一軒家に居るのか?

それともまだ車内に居るのか?





「相葉ちゃん、あの車を追ってくれ、俺はこっちへ行く」




「分かった、おーちゃん、気をつけて、絶対無理はしないでよ」





肩をバンバンと叩かれる。

相葉ちゃんが心配して、冷静になれって言ってくれてる。


スッと深呼吸する。

そうだ、冷静にならないと。





「ん、さんきゅ、相葉ちゃんも気をつけて」





バイクで走り去った相葉ちゃんを見届けて、俺も細い道へ先を急ぐ。

翔くんにも、俺は一軒家、相葉ちゃんが車を追った事を伝えた。



一軒家が見えてくる。

正面から行くと気づかれるかもしれないと思い、林の中を歩き裏へとまわる事にした。



その時、村瀬からメールが届いた。


後ろ手に縛られベッドの上で怯えたような顔をした和の写真が添付されていた。





「あいつっ……」





翔くんに一軒家に和がいる事、それを相葉ちゃんにも伝えて欲しいとメールを送って、すぐに村瀬に電話をかける。

何度呼び出しても全く繋がらない。





「くそっ」





怒りで我を忘れそうになるが、それだと村瀬の思う壺だ。


今出来る事をしようと、急いで林の中を歩き家の裏側へとたどり着いた。


そこでいきなり電話が繋がった。








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