皆さま昨夜の地震は大丈夫だったでしょうか?
怪我なく無事である事をお祈りします。
大宮妄想小説です
BL要素含みます
パラレルです
side N
そこで目が覚めた。
夢――――
宙に手を伸ばして泣いていた。
夢で泣くなんて……。
でも俺の今の不安が全て夢にあらわれていた。
――コンコン
部屋のドアがノックされた。
「和、大丈夫?」
姉が帰ってきたようだ。
涙を隠すためドアに背を向けたまま返事をする。
「大丈夫だよ。おかえり、どうだった?」
「会社が久しぶり過ぎて何だか懐かしかったわ」
会社の事を聞きたい訳じゃない。
分かっているだろうに、姉は会社の事ばかりを話した。
「姉ちゃん……会社の事じゃなく……」
智さんと会ってどうだったのかを聞きたい。
姉がクスッと笑う声が聴こえた。
「そのままこっち見なくても良いから、和がきちんと自分の気持ちを言ってくれたら教えてあげる」
姉は意地悪だ。
でも、俺が素直じゃないからだ。
話さないと情報が得られない。
仕方ない……、はぁっと溜息をついて起き上がってベッドに座った。
ただ、面と向かっては話しづらかったので背を向けたまま。
「俺さ、姉ちゃんに智さんをとられちゃうんじゃないかって怖かった。だから会わせたくなかった。
智さんも、似てるなら女の姉ちゃんの方が良いって思うかもって、そう考えたら怖くて……」
ぎゅっと毛布を握りしめる。
「智さんとまだ一緒に居たくて、紹介できなかった。ゴメン」
「それさ、智さんにも話した?」
「話せなかった……」
「ちゃんと話した方が良いよ」
「うん、分かってる」
その後姉は何か思い出したように笑った。
「そうそう、智さんね、初対面の第一声が和也くんはどうしたんですか?だったわよ。
他のみんなはなかなか気づかなかったのに、智さんは全然騙されないし、真っ先に和の事しか訊かないし何か悔しいわー」
でも、そこまで徹底して和第一なんてむしろ清々しいし愛されてるわよねとちょっと呆れたように笑った。
「えっ!?」
智さん、あんなにそっくりだったのに全然迷わなかったんだ。
段々と喜びが込み上げてくる。
するとバタンと部屋のドアが閉まる音。
と、同時に後ろから抱き締められた。
ふわっと香る大好きな匂い。
何で?
俺は驚きに固まったまま動けなかった。
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私信
夢でしたーっ
arashi-2020-20xxさん、はなさん大正解でしたーっ