十月下旬ということもあり
大西洋から打ち寄せてくる波は
テトラポットに優しくぶつかり
透明になって弾け飛び、その横で
Rafael Riqueniが奏でるフラメンコギターは
日本から持ってきたCDなのに
なんだかカディスで聴くと
不思議な郷愁感でもって
本場で踊りを
勉強するわたしに寄り添ってくれている。
ボリュームを
少し上げてみた。
喜びという意味を持つフラメンコの中でも
大好きな楽曲、
Alegrias。
アレグリアスはCádiz が発祥の地と言われているから
どうしても来てみたかった場所。
ずっと憧れていた場所に来たという喜びと、
ずっと憧れていた場所に来てしまったという不安も
両方をしっかりトランクと一緒に詰め込んで来たのかと
スペイン最南端
アンダルシア地方、
カディスの海岸沿いの遊歩道、
ひとりで味わう。
『ここまでよく来たなあ。。。。』
生まれて初めての一人旅。
物理的にわたしがここまで来られたのは
地元、
栃木の片田舎から
バスど電車を乗り継ぎ、
成田空港行へ。
成田から
フランス・シャルルドゴール空港、
そこからヨーロッパ線に乗り換えて、
スペイン・バラハス空港まで。
バラハス空港からアトーチャ駅まで国鉄電車乗り継ぎ、
アトーチャ駅からスペイン高速列車AVEに乗って
セビージャのサンタ・フスタ駅、
サンタ・フスタ駅から
セビージャの路線バスの駅までの
タクシーで移動、
路線バスの駅から
カディスの路線バス駅。
カディスの駅からてくてく
遊歩道までは歩き。
改めると物理的な距離の長さにひょえーとなる。
シャルル・ド・ゴールは
あまりに大きい空港だったから
乗り換え迷子になりそうだったけれど
スーツが似合うきれいなCAさんに
こっちだよと教えてもらえたし、
アトーチャ駅でAVEのチケット買う際、
わたしの拙いスペイン語でも
笑顔で発券してくれたお姉さん、
同じセビージャ市内なのにサンタ・フスタの駅から
路線バス駅迄の行き方がわからなかったけど
なんとかいろんな人達に助けられて
今ここに居る。