兵庫県知事 井戸敏三様

兵庫県議会議員 大前はるよ



平成22年度当初予算編成に対する重要政策提言




日本の縮図と呼ばれる兵庫県では、県内各地の都市、農山漁村が、その地ならではの伝統や個性を発揮しながら、さまざまな分野で独自の役割を担ってきました。私の生まれ育った県南部の瀬戸内海沿岸部は、大規模な都市が連なり、阪神工業地帯や播磨臨海工業地帯といった日本有数の重化学工業の集積地となってきました。

近年、産業構造の転換が進むなかで、新たな対応を求められていますが、今もなお、近畿の「ものづくり」を支えています。一方、但馬、丹波、播磨、淡路をはじめとする県内各地で、県民の生活に必要不可欠な農林水産業の新たな展開に向けて、懸命な努力が続けられています。





県としては、これからも地域の特色や状況に合わせた支援をしていかなければなりません。県内各地域のお互いが問題点を補えるよう、それぞれの特色をパズルのように組み合わせながら力強い兵庫県づくりを目指すべきです。

特にここ数年、南北を結ぶ交通基盤の整備が進みましたが、このことは、県内各地域の特性を生かすために非常に有利になったと考えます。少子高齢社会の到来や、厳しい経済状況が続く中で、どちらかというと、悲観的な未来を語る声や、閉塞感を嘆く声を耳にする機会が多くなっています。そのような状況にあっても、整備された基盤を生かし、各地の特性・個性があふれる兵庫県、明るい未来の兵庫県を実現するために、前向きな取り組みが必要です。




兵庫県は、現在、厳しい行財政運営を余儀なくされており、「選択と集中」の徹底が求められていますが、明るい未来のために、どのような施策を選択するべきかという観点から、平成22年度当初予算編成に対する重要政策提言を行います。実現に向けた積極的な取り組みをお願いします。