今や飛ぶ鳥を落とす勢いのWii。7月19日には国内300万台を販売し、世界累計 1000万台も目前のようです。その勢いはライバルゲーム機のXbox360やPS3を引き離し、もっとも順調に台数を伸ばしています。

ですが、次世代ゲーム機争いはWiiの勝利が確定したと考えてもいいのかと言うと、まだそう断言が出来ないのではと感じる面もあります。ここでは国内に絞ってWiiをとりまく状況を考えてみます

先ず、Wiiローンチ以降のソフト累計販売本数を見てみます。(データはファミ通発表の数字ですが、TOP30より下位の売り上げは反映されていません)
タイトル メーカー 販売本数
Wiiスポーツ 任天堂 1931927
はじめてのWii 任天堂 1502185
マリオパーティ8 任天堂 709166
ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔 スクウェア・エニックス 446728
スーパーペーパーマリオ 任天堂 442017
ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 任天堂 403806
おどるメイドインワリオ 任天堂 364358
Wiiでやわらかあたま塾 任天堂 181598
ポケモンバトルレボリューション ポケモン 177169
ファイアーエムブレム 暁の女神 任天堂 104428
バイオハザード4 Wiiエディション カプコン 81481
実況パワフルプロ野球Wii KONAMI 72388
ワンピース アンリミテッドアドベンチャー バンダイナムコゲームス 66618
機動戦士ガンダム MS戦線 0079 バンダイナムコゲームス 59148
ドンキーコング たるジェットレース 任天堂 53001
ドラゴンボールZ スパーキング! NEO(ネオ) バンダイナムコゲームス 51814
NARUTO-ナルト- 疾風伝 激闘忍者大戦!EX タカラトミー 46787
はじめの一歩 レボリューション AQインタラクティブ 35076
牧場物語 やすらぎの樹 マーベラスインタラクティブ 25969
エキサイト トラック 任天堂 20939
フォーエバーブルー 任天堂 17567
めざせ!! 釣りマスター ハドソン 16408
スイングゴルフ パンヤ テクモ 12673
縁日の達人 バンダイナムコゲームス 10192
SDガンダム スカッドハンマーズ バンダイナムコゲームス 9801
ソニックと秘密のリング セガ 9353
アイシールド21 フィールド最強の戦士たち 任天堂 9220
桃太郎電鉄16 北海道大移動の巻! ハドソン 8058

圧倒的な任天堂の強さ

表をみて一瞬で分かるのは、任天堂製ソフトの多さ。Wii向けソフト総販売総数 6,869,875本に占める任天堂製ソフトは5,740,212本で、その割合は83.5%にも上ります。よく任天堂ハードはサード製ソフトが売れないと言われますが、それは現状のWiiでも同じようです。 但しハード立ち上げ時期は、ファーストパーティがハードを牽引する必要があり、サードパーティもまだ”様子見”という感じで取り組んでいたようなのでこの辺りが今後、どう改善されていくのかもポイントでしょう。



突出した看板タイトル

次に気になる点は、Wiiを象徴するリモコンをアピールするタイトルである「Wiiスポーツ」と、「はじめての Wii」の売れ行きをどう考えるかです。2タイトル合計で約350万本という全体の約半数を占める売り上げをWiiリモコンをフィーチャーしたソフトが占める意味は、WiiユーザがWiiリモコンを理由にハードを購入した事を裏付ける数字だとも考えられる。

もし、任天堂にとってのWiiリモコンの位置づけが「ゲームユーザーの間口を広げる為の切欠」にしか過ぎないのであれば、そのリモコンに期待したユーザを、どう既存のゲーム環境に誘導するかという次の仕掛けが必要になるだろう。それが上手くいかなければ、ユーザは潮が引くように去ってしまう可能性もある。

タッチペンと2画面という新機軸を上手く取り入れて、知育ソフトという新ジャンルを確立し、ゲームユーザを携帯ゲーム機に導いたDSと同じ事をWiiでも実現出来るのかがポイントになるように思う。



Wiiはソフトが良く売れる?
PS3と比較して、こういう話も良く聞くが、果たして本当なのだろうか? PS3ローンチからの総販売本数は898,777本となる。Wiiは6,869,875本であるから、WiiはPS3の7.6倍もソフトが売れていると言える。しかし、サード製に限るとPS3の562,094本に対して、Wiiは1,129,663本となり、その差は2倍程度まで急激に縮まる。しかも、Wiiのサード製販売本数約120万本には、強力なブランド力によって販売数を稼いだDQSの40万本も含まれていての数字である。

現状ではPS3の3倍程度ハードが普及しているWiiだが、その販売台数のアドバンテージがサード製ソフトの販売実績には直接的に現れていないと言えるでしょう。そしてこの事は、今まで言われていた「Wiiではソフトが売れる」というのは「Wiiスポーツ」や、「はじめてのWii」の底上げによる限定的な話であり、ハード全体の勢いというまでには拡大していないとも言える。



据置型ゲーム機の覇者は?
以上のような観点から、「Wiiが勝ちハード」という断言は、現状では時期尚早に思えるが如何だろうか?もちろん、現状の勢いで言えば、Wiiが最も「勝ちハードに近い存在」である事は間違いないでしょうが、それがハッキリするのはもうしばらく時間が必要だと思います。