[問題点2]
GATT(現WTO=世界貿易機関)の協定で、各加盟国は自国の基幹作物を守るため、高率の関税をかけて、実質的に輸入を阻止しているものがあります。
日本は米、砂糖、茶、みかんなど100品目を超えるそうです。
今年のWTOの会議で日本が突出して保護品目数が多いことがやり玉に挙げられ、品目数の半減を迫られました。
その時のニュースで、日本政府は砂糖やみかんを保護作物から除外するのではないかと報じられました。
その後どうなったのかは、勉強不足でスミマセン!
これが本当ならば、南西諸島のサトウキビ産業は間違いなく壊滅的打撃となります。
しかしこの島の人々はまるでよそ事のよう。
また政府が助けてくれるだろうと思っているかどうかわかりませんが、こんな時は「なんくるないさぁ(=なんとかなるさ)」と言わずに、真剣に考えて欲しいなぁと思います。

[終わりに]
石垣島の二大産業、サトウキビと和牛をめぐる美しい物語と危機、お一人だけでもお心に留めていただければ幸いです。
[憂い]
これは私自身の気持ちの問題かもしれませんが、ある一つの憂いがあります。
サトウキビは沖縄の基幹産業として、農水省が手厚く保護しています。
聞きかじった話なので、正確ではありませんが、サトウキビの買い上げ価格は1トンあたり約2万円。
ところが、なんとその四分の三が補助金で賄われているのです。
補助金とは、即ち税金。
全国の国民の皆さまの負担の上に成り立っているのです。
これが本当に沖縄のため、いやニッポンのための仕事なのだろうか、と、ふと考えてしまうのです。
あくまで私見ですが、沖縄の本土復帰後の振興策として、いや、穿った考え方をすれば、占領下の辛苦に対する代償としての恩恵に、戦後60年たっても依存することが正しい道なのか……
今自分のしていることが本当に「良いこと」なのか、ふと悩むこの頃です。
さらに現実的な懸念材料もあります。
それは国際的な話……
また明日お話ししましょうね。

[感動の循環システム2]
牛農家が喉から手がでる程欲しいものは敷料(=しきりょう)です。
敷料とは、牛舎の床に敷き詰めるもの。
牛君のベッドです。
尿を吸収し、保温と病原菌の防止に効果を発揮します。
製糖工場から排出される「バガス」と「葉ガラ」が敷料に最適なのです。
バガスとは、サトウキビから果汁を絞った繊維質のカスを粉砕して乾燥させたもの。
葉ガラは、取り除かれた枯れ葉です。
これらが牛農家に安価で払い下げられ、敷料に活用されます。
サトウキビには捨てるところがありません。
さらに、敷料が牛の糞尿と混ざることで、堆肥を作る際、その比重を軽くして、毛細血管のように空気の通り道を作って、発酵と分解を促進します。
こうしてできたオーガニック肥料が、牛農家からサトウキビ農家に販売され、次のサトウキビの生育を助けます。
この素晴らしき循環システムをいつまでも守りたいと思います。

[問題点1]
ところが、昨年できたある企業が、この敷料を独占契約し大規模な肥料生産プラントを立ち上げました。
一般の牛農家はほとんど入手困難になってしまいました。

さらに懸念材料がいくつか頭をもたげてきました。
その辺のお話しは、また明日にしましょうね。