前回の続き右矢印

 

発表会が始まった

 

私の役目は

次に演奏する子を

ステージ脇の先生の元へ送り出し

演奏を終え

戻って来る子を迎える

 

子供達には、あらかじめ

ステージに向かって左側に

集まってもらっていた

(椅子に座り後ろへ向かって

 一列に並んでいる)

 

みんなディズニーランドの

プリンセスのように

可愛くドレスアップドレスエプロンハイヒール

 

ここ数年、クリスマス会で

見てきた彼女・彼たちが

成長し輝いているようで眩しいキラキラ

 

演奏も立派だった音符

 

私は舞台を終え戻ってくる

子供達を一番最初に

迎えることが出来る

 

私は一人ずつに

良かったよ、上手だったよ

などなど、椅子へ戻る

一瞬の間に声をかけた

 

どの子も嬉しそうだった

 

本当はすぐにでも

親の元へ行って

話したいだろう

 

お母さん「もう少し早く次の子を

来させてくれるかしら」

 

とステージ端で待つ

先生から言われる

 

それまでは演奏の終わりを見て

送り出していたが、

終わりそうになる前に

送り出せばいいのだと考える

 

子供達の曲の終わりが

わかりやすい間は良かった

 

私はみんなの演奏を初めて聴く

 

ピアノを大人になって

始めたため練習曲を

知らないのだ

 

最後を当てる賭けのような

聴き取りが始まった

 

続く右矢印