小説「午前零時の約束」

第12章 「孤独」





「一人、さびしーの?」



「ち、違う・・・」



「じゃあ、どうして止めようとすんのさ。」



一人はさびしい。怖い。



温まったばかりの指先は、すでに



つめたくなっていた。



そもそも、この家は広すぎる。



今までの人生の半分以上、一人でこの家にいた。



私には広すぎる・・・・二人でちょうどいいの。



一人で広い空間にいるのは、孤独感しか



湧いてこなくて・・・・。



誰でもいいから・・・・・ここにいて・・・・。



心の中で言葉が反射するかのように



次々と光る。



「あ・・・えと・・・」



けど、それを言葉にすることはできない。



どうした私。いつもの私じゃない・・・・。



「はいはい、一緒にいればいいんでしょっ」



真はまつ毛を伏せてリビングへ戻る。



「なっ・・・何、その仕方ねーなぁみたいな

態度・・」



「あはは、冗談冗談」



・・・・また、真は冗談だと言って笑った。










「こんな寒い中歩きたくねぇ~し~。」



真は布団にごろーんとして



眠くねーなぁ・・・とつぶやいた。



真はそのあとすぐあくびをして、口を



むにゃむにゃさせた。



「本当?眠いんじゃないの?」



「疲れたけど、眠くない。」



現在、午前4時である。



私は眠いよ・・・・。



雑炊のおかげでだるさはうそのように



消えたけれど。






「・・・・なぁ、真。」



真は私の名を呼ぶ。



「俺らさ・・・」



天井に目を向けて、しみじみするように



はぁ、とため息をついた。



「これからもこうやって・・・・・

会えたらいいよな・・・・。」



「・・・・・うん・・・・・・

「・・・これからも・・・・・・・・。」



たぶん、この時から私は真を



必要としていた。



ここに”誰かが”いてほしいんじゃなくて、



”真”がいてほしかったんだと思う。



真じゃなきゃ、ダメだったんだ。



孤独な時間が多い分、二人でいる時間が



とても大事に思えた。



また、性格が似ている(というかほぼ同じ)な



真と一緒にいるのは、実に心地よかったのだ。



真とは、これからもずっと一緒。



ずっと。・・・・・・・・・・・ずっと・・・・。



私はいつの間にか、真の肩で



眠りについていた。










続く