前の記事の続きを書こうと思う。週末に、介護事業所の代表の方から電話があった。全力の謝罪モードで、こちらが恐縮するくらいだった。

件のヘルパーさんは、特別、大失敗をしたわけではない。ざっくりまとめれば、半分は善意の空回り、もう半分は義母との相性の悪さが原因だったわけで、責められるほどの理由はない。そんな中であまりに謝られるので、逆にフォローにまわらねばならない妙な雰囲気になった。

とはいえ、ALSへの無理解についてだけは、しっかり伝えたかったので、もう一度念を押しておいた。

それから、もう一つ気になっていた、痰吸引がひどくおざなりだったことについて「皆、あれくらいなのですか?」と聞いてみた。

代表の方の説明によると、カテーテルを当てて傷付けたりしないよう、喉ちんこより奥へは差し込まない決まりにしていたそうだ。件のヘルパーさんが、舌の上をカテーテルで撫でるだけの吸引をしていたのは、ルールを守っていたからということになる。

しかしそれでは、口腔スポンジで拭き取った方がマシなレベルで、吸引としてはほとんど用をなさないのでは、と聞いてみると、

「その後、看護師さんと話し合って少しなら奥に入れていいということになりました」

との返答だった。何だかよく分からない。看護師さんの指示次第ということか?それともヘルパーさんにしっかりした吸引を求めるのが、そもそも間違いなのだろうか。上手い、下手はあるにしても、喉元の痰くらいは取れそうな気がするのだが。今度、看護師さん側にも聞いてみよう。

代表の方はあれこれ話した後、ヘルパーを変えて対応したいと言ってくださった。こちらももう一度詫び、義母やケアマネさんと話し合ってみますと伝え、電話を切った。

問題は、義母がどう言うかということだったが、その後話してみると、かなり態度が軟化していた。

最初は、義父、つまり妻の実の父親を呼んで介護を手伝わせる、と言っていたのだが、今住んでいる場所が60km程離れており、

「毎週呼びつけるのは、やっぱり難しいから」

と義母が言った。もっともだと思う。さらに義母は、

「私も毎週、土曜日に来るのは無理だし」

と、さらりと付け加えてきた。
土曜日、僕が買物に出る時間くらいは、介護を代わってくれるという約束だったはずで、これは別に無理ではないと思うのだが、まぁ言っても仕方ない。そんなことで、おそらく近々、ヘルパー復帰になるのではないかと思う。

全然関係ないが、この日曜日、娘にせがまれ、こんなものを作らされた。



ニードルフェルトと言われる手芸があるそうで、羊毛フェルトを針で突き固めて好きな形にしていくものなのだが、この気味の悪い目玉親父みたいなものが何かというと、ゲームキャラのガジェットのようなものである。もし気になる方は、

「さとり サードアイ」

くらいで検索してください。作り方を動画で紹介している方もいます。まだ完成していないが、続きは次の休みの日ということにしてある。

毎週のことだが、土曜日に義母は、手伝いに来てくれなかった。
かわりに日曜日に来て、買物に行っていいと言われたのだが、出掛けようとしたら、娘も連れて行けと勧めてきた。

ズバリ言えば、娘がいない方が、妻の世話をするのが楽だからだと思うが、娘も喜ぶので連れ出した。そうして娘と買物した結果、フェルト、ニードル、グルーガンなどを買わされ、手芸をさせられることになったというわけだ。

買物から帰ってきたら、妻がベッドで昼寝させられており、夜に寝付きが悪くなるという、いつものパターンにおちいった。

つくづく難しいものである。