昨日から妻のラジカット2クール目が始まった。今回からは、自宅近くの病院に通院して点滴を受けることにしている。
昨日、妻が点滴を受けていたところ、隣でもう1人ラジカットをしていたそうだ。
それが全くの他人でなく、
僕の友人のお母様だった。
友人のお母様がやはりALSで、同じ病院でラジカットを受けていることは、実は、あらかじめ知っていた。いつか会うのではと思っていたが、まさか初日とは思わなかった。
その友人は、数年前に職場で机を並べた同僚だ。今は部署が離れているが時々LINEで連絡している。
3ヶ月前の9月はじめ頃、LINEのやりとりのなかで妻がALSかも知れないと伝えた。
同じように幾人かの友人に話したとき、例外なく、
「それどういう病気?」
と聞き返されていたので、今度もまたそう聞かれるだろうと予想していたのだが、
「実は、僕の母も今年の春にALSと診断されました」
と返事が返ってきて驚いた。
10万人に1人の稀な病気と聞くが、この確率はすごい。先輩として色々教えてもらった。
またさらに、その友人のお母様のご自宅が、我が家の近所だった。
友人のお母様は、定期的に公立病院に通っているが、ラジカットだけは自宅近くの病院で受けているそうだ。
その病院が、今回から妻が通うことになった病院だ。
近い。それだけで、一瞬なんだか心強く感じたが、別段、何が変わるわけでもないと思い直し、それでもなんだか心強いように錯覚できた。
その後、妻がALSと診断され、市民病院でラジカットの処方を説明されたとき、自宅近くの病院で通院で受けたいと、すぐさま希望を伝えられたのは、実は、友人のお母様の前例が頭にあったお陰だ。
先日、その自宅近くの病院に初めて行ったとき、他にもこの病院でラジカットやってる人がいるよと先生がおっしゃった。
思わず、友人のお母様の○○さんではと言ったところ、
「実はうちの病院で5人目でね」
と言われた。
既に亡くなられた方もいるそうだが、その病院でラジカットを受けるのは妻で5人目なのだそうだ。多くて驚いていると先生もおっしゃっていた。
こうなると、本当に10万人に1人の稀な病気なのだろうか?と疑問が沸いてくる。
ところで、先週、やまいもさんの書かれた記事を拝読し、早速、ロピニロールの治験に応募してみた。
(やまいもさん、貴重な情報を本当にありがとうございます。)
応募後、2日以内に電話連絡があると書かれていたが、なかなか電話が来ず、代わりに大変多くの方にご応募をいただいているため電話連絡が予定より遅れている状況ですという内容のメールが届いた。
意外に患者の方が多いのに驚いた。
もちろん、多くの人の期待が集中しているからだと思うが。
ALSの患者の方は、昔より増えていると聞く。しかしその割には、どんな病気かあまり知られていない。つい最近まで、僕自身も詳しくは知らなかった。
もう少し理解が広まってもいいなと当時者の家族になって、にわかに思う。
特に妻は、喋りづらいためにあまり説明ができないので、
「どういう病気?」
と聞かれて説明するのでなく、病名を言っただけで、すぐさま理解してもらえるようになると有難いと思っている。