考えさせられたニュース。。。車椅子編 | ミルキーの今日もブログ日和

ミルキーの今日もブログ日和

なんでもアリのブログです♪

※数日間、この記事には加筆をしています(文章が長くなっています)

 

イオンシネマを利用した車椅子ユーザーが、

映画の鑑賞後、スタッフから今後は別の劇場を利用するよう伝えられたという趣旨の投稿をSNS上で出したところ、

イオンシネマ側の対応を巡り議論を呼んでいたんだそう。。。

イオンシネマ側は、【弊社従業員による不適切な対応に関するお詫び】と題する文書を発表したんですよね

 

 

ようは、車椅子専用席じゃなく、他の席に移乗して映画を観たかったようなんです

いつも同行者なしで来て、今迄は何度かスタッフに手伝って貰っていたようです

ところが、「次回からは他の映画館でお願いします」と言われてしまった。「なんで?」となったわけです

 

そのユーザーさん(車椅子インフルエンサー)のツイートをいくつか読むと

列車内で侮辱されるような言葉を言われたとか、

感心することや考えさせられたこともあるし、逆に「どうなの?」って思う書き込みもあって

「障がい者とか健常者とかじゃない、別の見方も必要かな・・・」と感じましたよ

 

映画館とは/ホームメイト さん

 

今回の件に関しては

謝罪云々より、イオンシネマ側が早急にガイドラインを決めた方がいいと思いましたよ

この件が拍車をかけて、スタッフが安易な介助をして怪我や事故を起こす可能性もあるからです

 

・スタッフは車椅子専用席までのご案内に限る。 

・それ以外の座席を希望する場合は、ヘルパーなどの介助者がいる上で、安全に移乗が出来て、安全に車椅子の移動が出来る場合に限る。 

・体に触れるような、身体介助は行わない(そもそも、資格がないのに身体介助はできないです。映画料金以外は頂かないとしても業務の一環ですから)。

・危険を伴う場合は、鑑賞をお断りすることがある。

 

↑というように決めた方がいいです

でないと「あの時はやってくれた。あのスタッフはやってくれた」と言われてしまうでしょう

出来ないことは「出来ない」と、断る勇気も必要だと思います

 

補償のない善意は、

あくまでその人の善意で成り立っていたということ

たまたま出来る人がいてタイミングが良かったということです

本当は、慣れていないし見様見真似だったかもしれなんですよね

ようは危険と隣り合わせだったということです

きちんとレクチャーや訓練を受けずにやっていたとしたら

怖いもの知らずだったと言うことですよ

むしろ、そちらの方が怖いと言うか問題です

「安全面に配慮していた」「前職で介護をしていて資格もある。慣れていた」「マニュアルがありレクチャーも受けていた」

「お客様の要望だから従った」・・・

やっていた人には、その点も確認した方がいいと思います

 

「包丁を初めて使う時、一人で使う人はいるんでしょうか?」と同じことです

初めて使う時は、親が料理を作っているのを見て真似てとかじゃあないでしょうか

親とか、家庭科の先生とか、傍に慣れた人が見守りして使い方を教えて貰って・・・が殆どでしょう

使い方を知らず包丁を手に取れば、“便利な道具ではなく凶器“にもなります

手にのせた豆腐を切るときに、包丁を“とん“と手の平まで軽く落とすのではなく

その後思いっきり包丁を引いて豆腐が真っ赤に血に染まったという話を聞きました

知らないで使うというのは、そういうことなんですよ

 

無資格(左差しおそらく)であろうスタッフさんに

今迄問題なくやって貰えたのは

単に運が良かっただけの話です

 

「今迄は良かったのに、これからはダメとか」

「本当はダメだったんだけど、今度から完全にダメになった」とか

そういう経験は私でもありますよ

「そうだったんだ。それじゃあ仕方がないね。残念だけど」で

今迄ラッキーだったな・・・と、自己完結しますよ

同じ条件で他の人はして貰っているのに自分だけして貰えないとか

意地の悪い人に対応されたとかならまだしも

「今迄良かったんだから、これからも続けろ」だなんて無茶ぶりはしませんけどね

 

映画館で、最前列の1列目に車椅子専用席のところもあるようですが

私があちらこちらの大手の映画館に行った際には

前から3分の2列目の席が車椅子専用席の場合が殆どでした

映画館の座席】元スタッフが考える『いい席』の選び方 | ものづくり夫婦のくらし日記座席表

むしろそこは、前に人もいないので観やすい席です

前の席(3~4列目)に座る派の私でも

左右に人がいない時には車椅子席の並びが特等席であり

たまにありつくご褒美席でもあるんですよね

 

車椅子指定席で「首が疲れる」とかの不調があるのなら、

そもそも映画鑑賞自体が厳しいと感じますよ

もしくはヘッドレストを調整するとか、背を少し倒して首枕をするなどの工夫が必要です

私だって体調が悪い時や腰が痛くなりそうなときは無理して観賞しません

有料チャンネルで「観られるようになってからでいいや」で切り替えています

 

席が前過ぎるとの意見もありますが

乱視の私は、いつも前方の席を好んで座っていますよ

前や両隣に人がいない方が集中できますからね

そもそも混んでいれば、人気のない前の席にならざるを得ないです

車椅子席は、私からすれば移動がしやすくって圧迫感もない良い席だと思います

なので、空いてるときは、車椅子席の隣を選ぶこともありますよ

避難時には、すぐに避難できるポジションですしね

 

映画館によっては、

3分の2の場所にプレミアムシート席を1番前に車椅子席を設置している所があるので

それは幾らなんでもあんまりじゃないかな・・・とは思いますけどね

(プレミアムシートやエグゼクティブシートのある映画館は

行きつけの映画館にはないですし、私には高嶺の花ですよ)

 

今後、新しい映画館を作る際は、

安全面と見やすさを考慮した上で、車椅子専用席を作って欲しいですけどね

 

 

映画館の介助に話を戻しますね

 

介護職で施設勤務をしていた際、

資格を持っていないスタッフには身体介助をさせていませんでした(※無資格未経験でも許される施設もあります)

加算の関係で規定違反になるし、監査に引っ掛かるというのもありますが、

事故や怪我をさせる危険があるからです

なので、

資格も経験もない映画館のスタッフに、私なら安易に介助は求めません

 

慣れていない映画館スタッフが介助を行うことに関して「NO」とコメントをしている方の殆どが

看護師さんや介護職関係の方です

そもそも、車椅子は持ち上げるようにはできていません

車椅子のケアに慣れた人たちの方が

むしろ、「危険だからやめましょう」と言っています

私も同じ意見です

持ち上げなけりゃいけないのは、火事や災害などの緊急避難時だけです

 

とにかく

無理強いなお願いは良くないです(まぐれで出来たとしてもです)

良かれと思ってやって事故になったり、どちらかがケガをしたら洒落にならないです

会社は、労働者に無理強いをさせるのは違うと思いますよ

皆が等しく問題なくできるようなら、指導すればいいことです

無茶だと思うことを労働者に課すことは、健全なサービスではありませんよ

そもそも、甘えとサービスは別問題です

 

車椅子での鑑賞なら、介助を伴ったとしても、せいぜい車椅子の後ろからハンドグリップを握っての移動介助なので、問題はなかったと思います (それだって、きちんとしたレクチャーは必要です。あくまで身体介助ですから。フットレストに足は載せているかとか、速度とか、ブレーキのかけ方とか、階段や段差や坂の介助の仕方とかね)

車椅子から普通席に移乗して座りたいのであれば、階段での移動も伴いますし、スタッフではなく家族かヘルパーさんに介助して貰うべきですよ

どこの場所のどんな座席への移乗介助かは分かりませんが、慣れていないスタッフにお願いしたんだとしたらそれはお門違いです

慣れている人でさえ慣れていない場所では緊張します 

私はデイサービス勤務もしていたので、

送迎の際や外出レクでの介助や施設内の介助もバンバンしていましたが、慣れない場所だと多少は焦りますよ

あらかじめロケハンしたり、イメトレしてから移乗したり、無理のないよう二人介助で対応したりしましたからね

怖いな。。。と少しでも思ったら、息の合ったスタッフ同士で組んでやるなどの安全対策を取りました

 

ましてや、前の座席との空間は映画館は狭いですからね

移乗後、折りたためる車椅子なら軽いですが(15キロ程~)、電動車椅子だったら重いので難儀したでしょう

 

コメント者は女性ですが、体重が50キロだそう。。。

お年寄りだと軽い方が多いですが、50キロの人の移乗となると決してラクはありません

 

施設勤務だった際、50キロ・60キロ台の方の介助をしていたのですが、痩せ型とか背の低い女性スタッフだと出来ない人がいましたよ

スライドボードなしでは無理でしたね

私は、長年の経験と介助する方の特徴やコツを掴んでいたので、苦もなく出来ていたに過ぎないです

 

それと

普段介助している人でも、慣れていない場所で介助するのは大変です

ましてや、相手が慣れていない人だったり初めての人なら尚更ですよ
どこに障がいや痛みや痺れがあるかとか、対象者の情報を理解しないで移乗するのも危険です
転倒転落の大きな事故のリスクもありますし、お互いにケガをする可能性もありますからね

 

やりなれない人が無理に移乗をすれば、転落させる危険が大きいです

そういう事故はプロの現場でも実際にあることなんですよ

 

介助した自分の方だって、怪我をしますよ

慣れない動作で、手首や腰を痛める可能性だってあるんです

 

福祉用具の車椅子だって凶器になります

タイヤに足を轢かれたら怪我をします

 

以前、ファストフード店の狭い入り口を突破しようとした電動車椅子の方を見かけました

強引にぶつけまくってガラスが割れるところでした

向かない場所とか店舗とか、バリアフリーでない場所はいくらでもあります

無理な利用を避けるのも、大きな事故を避けることになります

きちんと場所を確認した上で、対応できるヘルパーさんと同行がベストです車椅子の構造や重さも念頭に置かないと、場合によっては危険です
 

慣れていないスタッフさんに甘えるのではなく、やはりプロのヘルパーさんを伴うのがベストです
いつも誰かが親切にしてくれるのは当たり前・・・というのは、健常者や障がい者に関係なく、過度な期待だと思いますよ
 

知人の障がい者の方は、健常者にも無理させないよう、思いやりや配慮をされてアグレッシブに行動されていました
難しい場所に行く際は、確認・許可を得た上で、きちんとプロの同行者を連れていましたよ
勿論、同行者とは事前の情報共有や打ち合わせをして、お互いに無理のない行動や介助をするようにしていました
そうやって、様々なサポートを受けて日常を楽しんでいましたよ

その方は、リクライニング式の車椅子を使用していましたが、

エレベーターのない地下のシアターに行く際、参加できるかきちんと確認した上で、責任者の許可も得て、3人のヘルパーを伴って階段の上り下りを行いました

手を貸そうとする人もいましたが、その人に慣れているプロに任せた方が安全だと皆が見守りました

勿論、無理な移乗もせず車椅子でシアターやゲストの対談を楽しまれましたよ

 

親切とか

同等に扱われるとか

老若男女どんな人も同じように、したりされたりがベストですが

それが当たり前ではない場面は多々あります

 

その場に居合わせた人に

「男だし、若いんだから、あなた手伝ってよ」は御法度です

その人は、見えないところで、手首や膝や腰に不調を抱えているかもしれませんよ

若く見えるお嬢さんは、ひょっとしたら妊娠初期かもしれません

だからこそ、

毎回大丈夫だったとしても、その日に配置されているスタッフが対応が出来るかどうか、その都度確認をした方が無難です

スマホ一つで、自分がイヤな思いをしなくて済むかもしれません

 

相手が健常者に見えても

目には見えない理由や出来ないワケがあるのかも・・・と、そう考える気付きや思いやりは必要不可欠だと思います

 

「車椅子でも、誰にも何も言わず、自由に行動したい」という気持ちは分からなくはないですが

行きたい場所で好きなことをするなら、確認や手配の手間が必要なことだってある筈ですよ(健常者だって同じです)

 

今回のこともそうですが、

一方的な考えに陥る前に、今一度落ち着いて考えることも必要です

悩んで、考えて、それでもどうしても言いたい(発信したい)のなら、

それはそれで責任を伴うというのを承知の上ならいいとは思いますけどね

お互いに落としどころを見つけて、ベストな状態を模索して擦り合わせが必要だと思いますよ

 

障害者総合支援法が4月から実施されますが

課題は多く、ハード面ソフト面でも、話や合いや調整も必要だし

すぐに改善とはいかないでしょう

4月から、映画館のどの席でも、“車椅子の方が希望すれば自由に選択できる“ということにはならないでしょうから

障がい者や介助者の安全面が最重要なのは、今迄と変わらないと思いますよ

出来ないのに「出来ません」と言わせず、無理な介助を斡旋するとなれば、単なる悪法になってしまいます

 

とにかく

これを機会に色んな討論をして、

前方・中間・後方にも車椅子席の設置がされた映画館造りが出来ればいいと思いますよ

そうすれば移乗の心配もないですし、避難の際も円滑に出来るでしょうからね

設計上、階段(段差)の設置じゃないとマズいのなら、映画館に福祉用具のスロープを置いておくとかも検討すればいいことです

そうすれば、車椅子を持ち上げなくても、後ろから押すことで上に行くことは可能ですからね

 

私は映画鑑賞が好きなので割と行く方ですが

もし、この場面に遭遇したら

「危ないですよ」って言っちゃいそうです

お節介ながら止めるかな(移動移乗を、私も手伝えばいけそうでもね)

きっと「変な人に注意された!」で投稿されちゃうんでしょうね~タラー

 


またまた、長くなってしまいましたアセアセ