新しい業務が増えることになった。
私は、リスクが高すぎると思っていた。
しかし、リーダーは、話を性急に決めてしまい、準備も不十分なまま、その日をむかえざるをえなかった。
前日、帰宅しようとロッカールームから出たところ、男性上司が待っていた。
私に
「トラブルが想定されるが、仕方がない。
しーさん、よろしくお願いします。」
と、頭をさげた。
仲間たちは、私に一番負担がかかるだろうことをきちんとわかってくれていた。
当日、ハプニングの嵐。
継続はできないと誰もが思った。
仲間が、代わる代わる私のところに来て、リーダーに受け入れられないと伝えて欲しいと相談に来た。
夕方のミーティングで、そのことについて査定した。
リーダーは、慣れるまで大変かもしれないけど、頑張るしかないと繰り返した。
私は、仲間が壊れていく可能性があること、受け入れることで他に迷惑がかかる可能性があること、職員をカバーする覚悟はないのか・・・・と話をした。
リーダーと私の話は、平行線だった。
他の仲間は、言葉をはさむこともできず、私たちを見守っていた。
様子をうかっがていた女性上司が間に入り、この話を保留にさせてくれ、リーダーと話をしたいと言って、ミーティングは、終了となった。
その後、別室で男性上司、女性上司、リーダーの3人で話し合いが持たれた。
別室からは、激高したリーダーの怒鳴り声が響いていた。
その日も、ロッカールームから出ると、男性上司が声をかけた。
「どうなるかと思っていたけど
自分が言いたいことをしーさんが
全部言ってくれました。
嫌な思いをさせて、申し訳ない。」
と、言ってくれた。
私は、パソコン入力の仕事を淡々と終わらせ、職場を後にした。
その夜、とにかく疲れた。
翌日、リーダーの顔を見るのが辛かった。
リーダーは、私に
「昨日は、すみませんでした。
嫌な思いをさせてしまって・・・。」
と、深々と頭をさげた。
私は、
「私も言いすぎました。
すみません。
私は、リーダーもみんなも
愛してるだけだから・・・。」
と、伝えた。
リーダーは、鼻声だった。目も潤んでいた。
おそらく前夜、悔しくて泣いたのだろう。
他の仲間にも「申し訳なかった」と謝罪していた。
大人だな、と思った。
仲間の女の子が
「あんなしーさん・・・・
初めて見ました。
今まで、リーダーに言える人が
いなかったから、ビックリしました。」
と、言った。
今までも、上司は、リーダーの問題点をどう解決していくかが課題、と私に話をしていた。
今回のことは、リーダーにとって、とても辛い試練だったと思う。
しかし、彼が人間として成長すること、そして、仲間と協調性を持って仕事を進めるうえで大きな前進となったのではないかと思う。
私は、今の職場でも歯車を回す潤滑油になれればと思っている。
