主人の人間ドックも無事終わり、とりあえず詳細は結果を待つことになった。


娘を産んで退職して、主人の扶養に入り、しばらく一緒に人間ドックに行っていた。


その時のコトを思い出した。


初めて胃透視のバリウム検査を体験した。発泡剤を口に含んで、バリウム飲んで、放射線技師さんの指示通り、台の上でくるくる回って・・・・。


全て、終わると医師の診察があった。


廊下で呼ばれるのを待っていると、なんだか看護師さん達は、慌ただしい様子だった。


中に呼ばれて、医師に


「バリウムを誤飲したらしいけど、大丈夫ですか?」


と、言われ、私は、なんのことかわからずキョトンとしていた。


経過を見るのでしばらく待機するようにと指示され、廊下で待っている主人と一緒に座っていた。


主人は、異変に気が付き「どうしたのか」と尋ねた。


医師にバリウムを誤飲していると説明を受けたことを話した。


私は、納得がいかなかった。バリウムを誤飲なんて大変ではないか。気管や肺にバリウムが詰まったらエライコトである。


身体も何も、何ともない私はただ待っていた。


しばらくして、診察室に呼ばれた。


医師は


「誤飲は違う患者さんだったみたいです。胃透視も胸のレントゲンも綺麗ですから、心配ありません。」


と、穏やかに話し、診察は終わった。


廊下に出ると80代と思われるおばあさんとその息子さんらしき男性が、心配そうに話をしていた。


主人に人違いでなんともないと言われたと伝えた。


おそらく廊下で待っていた女性がバリウムを誤飲したらしい。


放射線技師と看護師の間での連絡ミスが原因のようだ、

とにかく驚いた出来事だった。


その後も何度か、バリウム検査を行ったが、スムーズに終わっている。


今、考えると恐ろしい人違いであった。