暑いので、寝るとき、毛布をしまって、タオルケットを出した。
娘が、
「もっと、大きいのにすればいいのに・・・。」
と、あきれてる。
「いいの、これがいいの」
ドラえもんのハーフケット
実は、弟の物である。数年前、母が、タオルケットがないと言っていた。弟が探しても、見つからないと・・・。
確か、弟が中高生の時に、使っていたような記憶がある。
私も弟も、実家を離れ、私が、実家に帰省した時に、このタオルケットを見つけて、自宅に持ち帰った。もちろん、母には黙って・・・。
私は、小さい頃から、お姉ちゃんということで、いつのまにか我慢することが普通になっていた。そのうち、自分の欲していることや、望んでいることさえも、言葉を飲み込むようになっていた。
ドラえもんのハーフケットを見た時、そのたががちょっとだけ、はずれてしまった。いっぱい我慢したから、これは、もう私のモノとしていただいてしまおうと思ったワケだ。
娘にあきれられながら、夏になると、もういい加減色あせてきた、ハーフケットをおなかにかけて、おやすみするのである。
小さな時から、いい子だった、私の、唯一の反抗のできごとである。