南西日本菌類誌に掲載されている新種ガーネットオチバタケ Cruentomycena orientalis Har. Takah. & Taneyama🍄 発光性のあるガーネットオチバタケ近縁群を福岡県できのこちゃん(岩間 杏美さん)が発見しました! 赤い光るきのこです🍄 写真は岩間杏美さん
Luminescent Cruentomycena, Jun.2020. Fukuoka pref.
Photo by Ms. Ami Iwama
なんと、発光性のあるガーネットオチバタケ近縁群Σ(゚Д゚)スゲェ!!
きのこちゃん(岩間 杏美さん)から送っていただいた九州産サンプルの貴重なお写真です。発光性は微弱ですが、子実体と基質上の菌糸体がしっかり発光していることが確認できます!!!
Petersen 博士 (Petersen et al. 2008) による分子系統解析の結果では, ガーネットオチバタケ属(Cruentomycena)はギンガタケが属するザラメタケ属(Resinomycena)およびスズメタケなどの発光菌を含むワサビタケ属分岐群 (panelloid clade)に系統的に近いことが指摘されており、今回の発見は大変興味深いですね~!! W(゚ロ゚)w。
最近全国各地で分布が確認されているガーネットオチバタケ属ですが、今回の発見によりガーネットオチバタケ属は粘性の有無などの形態的特徴だけでなく、発光性などの生理的性質においても地域的に複数の系統が分化している可能性が示唆されます。
国内産ガーネットオチバタケ属は粘性のあるタイプ(本州)とないタイプ(主に南西諸島)の2系統が存在し、発光性のあるタイプがもし独立していれば3系統になります。
文献:
Petersen RH, Hughes KW, Lickey EB, Kovalenko AE, Morozova OV, Psurtseva NV. 2008. A new genus, Cruentomycena, with Mycena viscidocruenta as type species. Mycotaxon 105: 119–136.