3.水と緑きらめく自然と共に生きる快適環境の創出について
※時間切れで質問できなかったため、後日答弁内容を確認したものです。
(1)新エネルギー自給率の達成状況と今後の目標数値について
問)佐久市総合計画後期基本計画におけるチャレンジ目標となっている
「市内のエネルギー自給率3%」だが、昨年12月定例会の市長召集あ
いさつで「本年度中に達成の見通し」と示された。自給率3%達成によ
り、次の目標値は何%となるのか、また何年度の達成を目標とするのか。
答)佐久市総合計画後期基本計画におけるチャレンジ目標の「市内の自然
エネルギーを用いた電力自給率3%」については、平成25年12月末の時点
で「4.52%」と、目標の3%を大幅に超える結果となった。
市では東日本大震災以降、エネルギー分野における急激な社会情勢の変
化に対応し、新エネルギーを含む再生可能エネルギー及び省エネルギーを
推進して、佐久市に適したエネルギーの普及を目指すため、来年度から4
年間を計画期間とする市のエネルギー施策を定めた「佐久市環境エネル
ギー重点プラン」を策定した。
このプランでは、平成29年度までに市内の「再生可能エネルギー」を用
いた電力自給率8%を目標に設定し、太陽光発電設備に対する新たな助成
制度をはじめ、水力発電設備やペレットストーブなどの木質バイオマスの
普及促進、廃棄物発電設備や省エネ型設備などの導入促進に取り組んでい
きたいと考えている。
(2)木質バイオマスエネルギーにおける「里山資本主義」について
問)「里山資本主義」という本はご存じでしょうか。佐久にも何度かいらしてい
て、日本総研研究員である藻谷浩介氏とNHK広島取材班の共著であります
が、地方の資源である里山に注目し、かれまでのマネー資本主義の在り方に
一石を投じ、林業を生かしたエネルギー、農業、加工物の地産地消により、地
方の新たな豊かさを創造していくという、大変示唆に富んだ一冊です。
佐久市の木質バイオマスエネルギーについての考え方は、里山の資源
を地域で循環して価値を得る「里山資本主義」の考え方と、エネルギー
の地産地消の部分において一致するかについて伺う。
答)『里山資本主義』という言葉には、「里山の保全」と「里山の資源
を生かす」という2つの側面があり、里山をお金には換算できない大きな価値として捉えているもので、お金では買えない物や心の豊かさを求める、人の考え方の変化というものを背景にしているのではないかと考えている。
現在、エネルギーの分野においては原子力発電や火力発電、石油・石炭といった化石燃料だけでなく、太陽光や水力など、地域の資源や特徴を生かしたエネルギーの地産地消を図ろうとすることが、地域の自立と安定にもつながるものであるという考え方が強くなってきている。
市では「佐久市環境基本計画」などにより、市内の恵まれた自然資源を貴重な循環エネルギーとして考え、施策を進めてきた。
今後についても、「佐久市環境エネルギー推進プラン」を推進していくことで、普及が進んできた太陽光発電に加え、その他の自然資源によるエネルギーの導入を更に促進していく。
木質バイオマスについても、ペレットストーブの普及を進めるとともに、チップボイラーなど、木材を活用したエネルギーの導入も図っていきたい。
⇒今後、温泉施設を始めとした公共施設へのチップボイラー導入の検討、そしてペレットストーブの民間への普及促進に向けて、またマイオマスタウンとしての構築が進んでいる石川県珠洲市の取り組みもあるが、参考にしながら、供給体制、里山の保全も含めて研究し、導入に向けた検討を進めていただきたい。