飲んだ日:2024/7/22
国・地域:仏ブルゴーニュ
Vintage:2015年
銘柄:Morey St Denis(赤)
ランク:村名
造り手:Charlopin-Tissier
輸入業者/購入店:(株)ラフィネ/Wine Shop WINEHOLIC
価格:\7,730
購入日:2017/12/2
飲み頃度:飲み頃に入りつつある/満足度:6/10

 

初日は硫黄香と還元臭を漂わせながら、黒系のなめしと焦げといったブーケが支配。徐々に霧が晴れた後は、いかにもモレ・サン・ドニらしい地味で大人しめないぶし銀の味わいで、リリース当初に感じた都会的なテイストやしなやかさはすっかり消え失せていた。2日目の後半はショコラな風味も漂わせ始めて、開け時としてはデキャンタージュ等で籠った嫌な成分を飛ばした方が良かったかも(しないけど)。

ジュニアのワイン造りも丹精込めているのが、時間の経過と共に正体表すワインの本性にちゃんと見て取れる。そんな味わいでした。

 

 

 

 

 

幼少の頃からジャンプっ子の私ですが、昔も今も“紙”世代。(Web上の)ジャンプ+のみで掲載される作品にはまるでご縁がない。

なので本作も原作の存在を全く知りませんでした。藤本タツキ先生の作品と知って、これは原作→本作の順でないと絶対にマズいと思い、先ずは原作を通読。

 

ひとしきり涙してから、思いました。

この極めて作家性の高い、漫画という表現手段がその存在意義を遺憾なく発揮している本作を、アニメーションに変換する意味と難しさを。

 

いやはや、恐れ入りました。押山清高監督のプロフィールを見ると、演出よりもデザインや原画担当としてかかわった作品の方が多い(「君たちはどう生きるか」にも原画担当として参加)。

原作のひとコマに加えられた精緻な情報量、原作のコマとコマの間を紡ぐ時間の流れを想像以上に新鮮な映像で埋めるその手腕。非常に重要なアイテムであり、本作の魅力がここに集約されていると言ってもよい秀逸なる四コマ漫画の数々も、愛情感じる劇中劇として再現。

原作では少々判り難い終盤のエピソードも優しく紐解いてくれていて、その“翻訳”の見事さに拍手を送りたくなりました。

 

漫画とアニメのシアワセな関係が、本作においても成立していた。この愛すべき小作品に出逢えた喜びをしみじみ感じる1冊と1本でした。

 

日付:2024/7/20
タイトル:ルックバック
監督・脚本:押山清高
劇場名:TOHOシネマズ小田原 SCREEN7
評価:8

 

 

 

 

 

飲んだ日:2024/7/20
国・地域:千葉県
銘柄:甲子 純米大吟醸 夏涼
造り手:(株)飯沼本家
製造年月:2024年7月
購入店:青木商店
価格:\1,900
購入日:2024/7/19
 

原料米:兵庫県産山田錦

精米歩合:50%

アルコール度数:13

(酵母:協会1801号)

(日本酒度:-4.0)

(酸度:1.9)

 

軽快かつ爽快でいて、フルーティなコメの旨味がサラッとした口当たりで広がる。その「夏向き」感がとても自然でありがたみしか感じない。

先日飲んだ星合も追加で購入できたので呑み比べてみたところ、微発泡で酸味が効いた星合のお米っぽさが際立つ風味に対して、夏涼のスッキリした果実のような万人受けする美味しさを一際感じました。

 

7月10日

日帰りで福岡の実家へ。

ちょうど山笠のシーズンなので、飾り山笠でも見て行こうと天神で途中下車。

 

向かった先は新天町

 

暑い中写生する小学生たちと一緒に観賞

 

浪人時代に一時入り浸った丸紅というパチンコ屋を探すも、跡形もなかった

 

浪人仲間の今村君とモーニングを食べていた喫茶エルモードも消え失せ、上島珈琲店に様変わっていた

 

赤坂まで歩いて久し振りに麺工房なかさんへ

 

肉+ゴボウを注文

以前よりも更に面が細くなったような。甘く煮込まれた肉の汁気がお出汁を蹂躙してしまうので、これは失敗。

 

帰りしな、博多駅前にある旭軒さんを初訪問

 

マカロニサラダ、よし

 

酢モツ、う~ん、、、まぁよし

 

焼き餃子、大変よし!

お代わり、よし!

 

博多の餃子は鉄鍋系と、宝雲亭に代表される一口サイズの2パターンに大別されますが、こちらは見た通り後者。創業は昭和29年との事でめちゃ老舗ですがこの日が初訪問。ニンニクがしっかり効いていて、ビールが進むススム。

メニューは焼きと水、あとは揚げ置かれた手羽先と小鉢(マカロニサラダ、酢モツ、キンピラ)、ご飯に味噌汁に酒類のみ。次回帰省時も絶対寄ってしまいそう。

 

 

 

 

小学生の時、元寇について調べて原稿用紙20枚程度に纏めた冊子。当時母親がその出来をとても褒めてくれて、どこかに保管してくれていたらしい。10年位前に渡されて、今度は自分で大事に保管していた。

覚えているかなと持参したところ、ダメでした。

そしたら今回、最初のページから時間を掛けて1ページずつ読み始め、最後のページまで読み終えると、「すごいね」だって。

ありがとね。

 

“トノバン”こと加藤和彦さんについて、かつて彼と公私を共にした人達が語るエピソードを紡ぎながら、その人物像と音楽歴を改めて明らかにするドキュメンタリー。


関係者へのインタビューが大半を占める構成で、ろくにテロップもされないので「この人は誰だったっけ?」と思いながら、知らないおじさん連中(失礼、実はすごい人達)が延々加藤和彦さんについて語り続けるのを眺める事になる。拓郎さんとか松任谷正隆さんとか教授とか高橋幸宏さんとか、ビッグネームもちょいちょい登場する。

 

「帰って来たヨッパライ」がそこいら中で流れていた頃、私はまだ小学校の低学年。ミュージシャンというよりも作曲家としての印象の方が強いのだけれど、本作の予告を観て、昭和という時代を飄々と駆け抜ける彼のカッコよさに惹かれました。

ザ・フォーク・クルセダーズ → サディスティック・ミカ・バンド → ソロという歩みの中で、音楽に限らず時代のムーヴメントの半歩先を行っていたような彼の、その人となりはとても興味深い。彼に関する映像があまり残っていないのか、延々とインタビュー映像が続く事となりますが、それでも飽きはしなかった。

 

それもこれも、私自身が昭和世代だからだと思います。相原裕美監督もほぼ同年代。本作は監督が幸宏さんから「トノバンって、もう少し評価されても良いのじゃないかな?今だったら、僕も話すことが出来るけど」と言われたのが制作のきっかけだったと、パンフレットに記されていました。その幸宏さんも、作中に登場する教授も既に鬼籍に入ってしまった。昭和はいよいよ遠くなりにけり、です。彼にスポットを当てるタイミングとしても、もはや後がない時期だったのだと思います。

 

加藤和彦という“逸材”が残した昭和の名曲「あの素晴しい愛をもう一度」の再現で締め括られる本作。音楽関係者の誰もに一目置かれ、そして愛された人だからこその、「昭和のイカした大人評伝」的ドキュメンタリーでした。

 

日付:2024/7/9
タイトル:トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代
監督:相原裕美
劇場名:小田原コロナシネマワールド SCREEN6
評価:5.5

 

©️2024「トノバン」製作委員会

©️2024「トノバン」製作委員会

©️2024「トノバン」製作委員会

©️2024「トノバン」製作委員会