4月4日

本町のル・コントワール・デュ・グーさんを初訪問。

担当医から手術後の食生活について悲観的な話ばかりを聞かされた私は、残された時間で最後の晩餐を楽しもうと、急遽griotteさんと緑家さんに無理を言ってご一緒頂きました。

振り返ると大阪でのワイン会は、Mさんとのラ・カンロ以来7年半振り、お二人とは直心さんの会以来17年振りとなります。

 

パテ・ド・カンパーニュ

 

 

Maximin Grünhäuser Herrenberg Riesling Spätlese Trocken 2006 (Maximin Grünhaus)

私にとっては緑家さんとご一緒しなければまずありつけない、独ワインの至宝的造り手による極上のリースリング。事前に熟成したリースリングと若いのとどちらがよいですかと訊いていただき、私が所望したのは熟成版。奇麗に熟成が進みながら、遅積みがなせる業なのか、貴腐的ニュアンスも漂わせていました。

 

 

Maximin Grünhäus Herrenberg Riesling Spätlese GG 2024 (Maximin Grünhaus)

「若いのもいきますか」とバッグから取り出してくださったのは、同じ畑の2024年。こっちも開けていただいちゃいました。これがもう何という瑞々しさ!口の中を駆け巡るフレッシュな旨味がたまりません。

ブルゴーニュの神佑地におけるシャルドネが他の国や土地とは一線を画しているように、やはり独ワインのリースリングも孤高の飲み物である事を実感します。

 

 

緑家さんによると、リースリングにはリリースしたての時期と熟成を迎える時期とで大きく2つの“旬”な飲み頃があるそうで、今の日本では前者の旬を味わうのが輸入時期の関係でなかなか難しいとの事。本日の2024年はそういう点でドンピシャではないそうですが、それでもさすがの瑞々しさ。これは絶対にシャルドネでは出せない魅力だと感じます。

 

エスカルゴのオーブン焼き

 

鮑のソテー ほうれん草のソース

 

Bonnes-Mares 2003(Robert Groffier)

徐々に退潮傾向にある2004年ヴィンテージに対し、長熟さと豊満さを維持し続けている猛暑の年2003年。griotteさん提供のグロフィエのボンヌ・マールもこの時期開けて凝縮感と程良くローストされた果実味とが絶妙で、抜栓直後から威厳と旨味を発散していました。

 

鶉のロースト マッシュルームのソースにコリアンダーとクミンを添えて

 

Musigny 1999(Jacques-Frederic Mugnier)

私が持参したワイン。抜栓したてはやや低空飛行にも感じましたが、ゆっくりと徐々にその本来のポテンシャルを開花させていき、最後はとんでもない事になっていました。

 

甘鯛の鱗焼き 筍と蛤添え

 

イチボ ホワイトアスパラと共に

 

 

 

griotteさん御用達のル・コントワール・デュ・グーさん。お料理の美味しさと居心地の良さとを恐ろしいまでのコスパと共に高いレベルで成立させていて、恐れ入りました。銘醸ワインとのマリアージュも素晴らしかったです。本当に美味しかった。

 

私の病気についても色々とお話を伺うことができ、今後に向けて前向きな気持ちにもさせていただきました。また何よりお二人との久方振りのワイン談義は本当に楽しいひと時でした。この日も色々と勉強になりました。

 

これでもう思い残すことなく、手術を迎えられそうです・・・

というのは真っ赤なウソで、再びこの日のような時間を過ごせるようにと、回復を期するのでした。

griotteさん、緑家さん、ル・コントワール・デュ・グーの皆様、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

飲んだ日:2026/3/29
国・地域:岐阜県
銘柄:百十郎 大辛口純米酒 赤面
造り手:(株)林本店
製造年月:2026年3月
購入店:青木商店
価格:\1,500
購入日:2026/3/28

精米歩合:70%

アルコール度数:15

 

この日立ち寄った青木商店さんに林本店の林里榮子社長が来店していて、2本試飲させていただきました。

赤い隈取りが印象的なこちらは“大”が付く辛口との事で、キリリとした端麗な飲み口。お燗でもいけそうな気がしたものの、結局冷やで飲み切ってしまった。

 

 

 

 

飲んだ日:2026/3/29
国・地域:岐阜県
銘柄:純米大吟醸 無濾過生原酒 PUG Black Pearl
造り手:(株)林本店
製造年月:2026年3月
購入店:青木商店
価格:\1,800
購入日:2026/3/28

 

原料米:富山県産五百万石

精米歩合:50%

アルコール度数:14

酵母:M310

日本酒度:-5.1

酸度:1.4

アミノ酸度:0.6

 

表も裏もパグのアップというこちらは純米大吟醸の豊潤系生酒。キレッキレの赤面の後だと更にふくよかさを感じます。家で料理に合わせてみると、所謂邪魔しない系。旨味が引き立て合ってくれる。

 

 

キリっとした後味と合わせたいなら赤面、ふくよかさで旨味を相乗させたければPUG。お刺身だけ取ってもこの2本を揃って開けると、食卓への対応度が格段に上がりました。

 

昔は百貨店のお酒売り場などで蔵元さんが試飲会をされているのをよく見掛けしました。コロナ以降はそういう機会が減っていたものの青木酒店さんでも徐々にこういう場を提供してくださっているそうです。造り手からの情報量が格段に上がるのも嬉しいところです。

 

 

飲んだ日:2026/3/27
国・地域:岩手県
銘柄:紫宙 純米吟醸 綿あめラベル
造り手:(株)紫波酒造店
製造年月:2026年1月
購入店:青木商店
価格:\2,200
購入日:2026/2/4


原料米:五百万石
精米歩合:55%
日本酒度:-53※
アルコール度数:8
酸度:3.6※

※酒販店各社の情報

 

甘い!予想外に甘い。口に含んだ途端にカラメルの甘みが舌を覆う。そこにリンゴ酸、酢酸っぽさが加わる事でただの甘ったるい日本酒ではない。でも普段の食卓に食中酒として合わせるつもりで購入した意図には少々合致しない味わいでした。

ただ、これはもう裏エチケットの通りの仕上がりで、綿あめのような風味を湛えたワイン。狙い通りの出来なんですね。飲んでいる間はそんな気はしませんでしたが、アルコール度数も8%とかなり低かった。

最近お気に入りの紫宙シリーズですが、日本酒造りにおいて様々なチャレンジをしながらもちゃんとイメージ通りのお酒を造っていることに感心もしてしまいました。

 

 

 

 

 

飲んだ日:2026/3/28
国・地域:山形県
銘柄:大山 特別純米 十水
造り手:加藤喜八郎酒造(株)
製造年月:2026年2月
購入店:青木商店
価格:\1,460
購入日:2026/3/28


原料米:山形県産はえぬき
精米歩合:60%
酵母:山形NF-KA※

日本酒度:-5.5~-4.5

アルコール度数:15
酸度:1.55~1.65

※日本名門酒会HPより

 

そろそろ季節じゃなくなりつつありますが、燗に合うお酒を所望しおススメ頂いた1本。 綿あめラベルだけでは少々辛くて、こちらも併用。青木商店のご主人が薦める燗酒は本当にどれも外さない。あっという間に空になってしまった。

 

 

 

飲んだ日:2026/3/22
国・地域:仏ブルゴーニュ
Vintage:2006年
銘柄:Meursault-Perrieres(白)
ランク:1er Cru
造り手:Yves Boyer-Martenot
輸入業者/購入店:たぶん(株)ラシーヌ/(有)森田屋商店
価格:\9,000(税込)
購入日:2008/10/10

飲み頃度:飲み頃だったような/満足度:6/10

 

先日のnononaさんの会で、そこそこ酔いが回っている中、妻に電話して持ってきてもらった3本の中の1本(他の2本は何だったのか後日訊いたところ、J.ラフェとH.リニエのシャルムいずれも’99だったのだそう)。これが選ばれた理由は記憶が飛んでいて不明です。

専務がタクシー呼んで持ってきてくださった(と思われる)B.パイヤールとM.カミュゼでほぼ撃沈気味だったのですが、ちゃんと美味しかった覚えがあります。

2007年の年末に森田屋さんを訪れた際に2005年のぺリエールをテイスティングさせていただき、その旨味に痺れて以来購入を続けていたマルトノさんですが、これが最後の1本。やっぱりぺリエールは他の銘柄とは一線を画していて、過去開けたこの造り手のワインの中でも常に別格的に美味しかったような。

 

手術後は、もうこんな飲み方も出来なくなるんですかね。グラス2~3杯でヘロヘロになったりするようなら、こういう会への参加資格もなくなってしまうような(悲しーえーん)。

 

 

 

飲んだ日:2026/3/22
国・地域:仏ブルゴーニュ
Vintage:1999年
銘柄:Vosne-Romanee Cuvee Duvault-Blochet(赤)
ランク:1er Cru
造り手:D.R.C.
輸入業者/購入店:(株)恵比寿ワインマート/CAVES TAILLEVENT
価格:\64,600
購入日:2002/12/1 or 2003/9/20
飲み頃度:遅すぎた/満足度:5.5/10

 

胃の切除手術前の、最後のnononaさんの会に私が持ち込んだワイン。

当時ロマネ・コンティの会での空瓶争奪戦に敗れた私は、それ以外の銘柄を全部揃えようとくだらない野望に燃えた結果、こちらの銘柄を高値掴みしたのでした(この値段を出せば当時同ヴィンテージのリシュブールが買えた)。

1930年代の優良年に特級畑の若木から収穫したワインをこの名前で提供していたと裏エチケットに記してあります(<<Duvault-Blochet>>はドメーヌの創設者)。1999年に復活し、さすがは優良年と思っていたら、その後は1~2年おきに造られるようになって、希少性は年を追うごとに低下してしまった(値段は凄いことになってるけど)。

 

で、結論としては開けるタイミングが遅きに失した。D.R.C.の1999年ヴィンテージであれば長熟に違いないと当然のように思っていたのですが、ヴォーヌ・ロマネ村の妖艶さも官能性も、このヴィンテージの強靭さも、いずれも既に失っていました。若木で造ったワインの限界を感じます。この日はとんでもない銘醸特級ワインの後だったので、相対的に見劣りしてしまったかもとも思いましたが、それを抜きにしても感動はなかったに違いない。10年前に開けるべきワインでした。

 

空ボトルはさすがの950gでしたが、コルクは他の銘柄と違って普通の長さでした(コルク紛失、かなり酔いも回りグラスの写真も撮り忘れた)。