アマゾンと楽天ブックス。

私がこれまで利用した中での経験則では、圧倒的にアマゾンの方が届いた書物の品質が良いです。書店では積み上げられた中から一番きれいな本を選りすぐる私ですが、アマゾン社から届いた本にはこれまで一度たりとも汚れや傷を認めたことがない。たった1冊のコミックですらラップした上で大仰な梱包で届けてくれるこちらの会社の、ネット書店としての力量を感じざるを得ません。

一方の楽天ブックス。ちょっと前までは何の梱包もしないまま、メール便に裸で入っているような状態で送ってきていた。当然中身は振ればガサガサ。雨の日に届けば湿気でヨレヨレ。最近はアマゾン同様のラップをするようになりましたが、先日注文した本も、もし書店で選んでいたなら除外したであろう小さな傷と汚れが付いていた。

日本の方が細やかなサービスは当然得意な筈だと思っている中で、この2社の商品管理面での差は意外でもあった。でも考えてみれば、本屋さんから始まったアマゾンと、単なるネット上の仲介屋からのし上がった楽天の書店部門とでは、商品に対する愛情に最初から大きな違いがあったようにも思えます。よって私にとってはジェフ・ベゾス>三木谷浩史。常々楽天ポイントを利用している身としては、楽天ブックスに品質向上を強く求めたいのですが。

 

 

我々ワイン好きからすると、日常的な懸念事項が「あー、やっぱり」みたいな感じで露見した今朝の朝日新聞の一面記事 。結局はここでも取扱商品に対する愛情の欠如が見て取れます。所詮は人様の荷物を預かって届ける仲介業たる彼らに、中身への愛情を持てというのが無理な話です。

 

IT活用における先進企業であるヤマト運輸が、この問題に対してちゃんとした品質管理を実現するのは容易な事の筈。全国に約4千あるという営業所の温度管理や保冷用コンテナの開閉管理を一元化すればよいだけの話です。温度の変化を測定・記録できる機器をクール便の荷物の箱に入れて定期的に計測するなんてのも、告発する側が実施可能なんだから、自社の然るべき品質・コンプライアンス管理部署が最初からやってりゃいいものを。

 

この問題の解決を現場への指導徹底やルールの遵守といったアナログな対策のみに走るようじゃ、結局"やる気"がないという事です。「クール代を全額返金します」なんて言わなくていいから、その分今後の仕組み作りにちゃんと投資して下さい。

   

ワインのきらめき ~我が家のドリンキング・レポート~-ヤマト運輸不祥事