日本を外側から見ていて思うのは、日本ではバカボンのパパみたいに「これでいいのだ」という論調が強いということ。これは日本人を理解するうえで省けない迷言だと思う。


外国の凋落(中国、韓国)を見て、日本に生まれてよかった、自分たちは今の現状でよいのだ、そういう書き込みで溢れている。これじゃ、自民党はしばらく安泰だろう。政権を脅かすはずの民意が、現状維持=リスク回避の連続というリスクに覆われている。それじゃ、自民党がまた勝つ。


他にも、独身者が増えると、結婚しないほうが幸せだと自分に言い聞かせて、結婚は人生の墓場だと書き込み自身を洗脳する。「これでいいのだ」である。


そんなこと言うけど、自分の子供と妻と近所の公園に行って遊ぶとか悪いことじゃない。子供を持つということは、人が大きくなっていく過程を観察することでもある。人間に対する理解度が変わってくる。日本人の多くが、父や母になる経験を積極的に回避する(独身という選択)ことの社会的な影響はこれから出てくると思う。


結婚の問題をこれだけ経済的問題に還元している国って日本くらいじゃないかと思う。本来は好きな人がいるから結婚するのだと思うが、金で結婚すれば、配偶者が失職した時などどうするのだろう。離婚するのか?


永続的な安定性が抜けない前提にあるから、眼の前の金銭的な次元で、十年先も二十年先も考えられてしまう。そこにびっくりする。それは、人間性を余り見ていないのだから、もっと危ない賭けに見える。外国人学習者に言うのは、日本人はカネで結婚する人(年収は?)が圧倒的なので気をつけろ、それだけである。


『「空気」の研究』について書きたかったが、妻子が寝ているので灯りをつけられず、またにする。


写真はベトナム大学生のプレゼン