「あるネット系のテレビ番組に出演します」


と日本の60代後半ぐらいの男性に話をした。すると


「いいじゃないですか。 どんどん若手の意見を伝えてくださいよ」


という反応だった。


若手?私が本を出版したのはもう8年も前 。それでもまだ若手扱いか。ため息が出た。

 

私は42歳。住んでいるベトナムでは平均年齢は31歳。ここではおじさんとして年相応に扱ってくれる。日本のそれは51歳か。3人に1人が高齢者。私自身 糖尿病で、最近老いも自覚しているが まだ日本人の 平均年齢にも達していない。だから〈日本の主権者は老人〉であるし 〈老人支配国家日本〉とエマニュエル・トッドが呼んだのは実態を言い当ててる。


至るところで見かける若者扱いの真の意図は、自分たちの利権を守るためだろう。まだまだ若造には譲らないぞ。


しかし いくらなんでも 42歳を捕まえて若手ってのは違和感だ。そのように見ているのだからこの60代後半の人物はまだまだ俺は 現役だという意識を持っているのだろう。


その中小企業の人は、たまに ベトナムに来ては ベトナム人の若いスタッフを捕まえては早口でああしろ、こうしろと 分かりにくい日本語で伝えている。典型的な中小企業の場当たり的なオヤジである。


金もある権力もあるそんな美味しい地位を自ら放棄する老人はいない。


3年ぐらい前だったか、あるゴミ拾いのボランティアをする日本人男性がおり、彼も高齢者だがカフェに行っては、これみよがしに若いベトナム人女性を囲って見せびらかす趣味の悪い人がいた。


Facebook で私と一緒に住すみませんか、と若い ベトナム人女性に呼びかけ


 「いやー 君、昨日は大変だったよ。新しく家に来た若い女の子とのエッチがきつくてね。私も年だ」


と自慢気に言う人だった。


どうして周りの日本人からあんなに嫌われるようなことをするのか不思議だった。


「あーはなりたくないね」


と、参加者の日本人男性もベトナム人もみんな 言っていたが、私は平然とその人にも教えたこのブログの中であんたのことだとわかるように書いて本人に見せるようなことをした。すると しきりに LINE で連絡が来たり 電話が来たりした。無視したがもう書くのをやめてくれということだったのかもしれない。


恥を知らないというのは昔は若者の特権だった。 しかし 青年 気取りで性欲おばけの老人によりそれも奪われつつある。 ベトナムにおいて 年相応というのはそれに従った道徳観念の共有があるからだ。年相応を認めない日本においては、もはや 崩壊している。


こういう日本人の恥知らずのような存在は、何らかの形で本人に伝えなければどうしようもない。日本人である私たちの名誉に関わってしまう。


3回連続で 団塊世代について私が書いたのも、彼らに自省をしてもらいたいところがあるためだ 。私自身も含めて見苦しい振る舞いをしている日本人は東南アジアにかなりいる。