WEB上でみつけた何ともシンプルで瀟洒なデザインのSPシステムだ。
バッフル表面の白っぽい杢の素材は何であろう。
写真だけの判断になるがエンクロージャーの造りも、
ムクの単板なのか何かの合板なのか不明だが、
かつてのSP設計の主流であった、剛性をガチガチと固めたやたら厚くて重い素材ではなさそうである。
むしろ厳選され、良く乾燥された響きの良い板材を度を超さない見識の結果で割り出した厚さで
エンクロージャーの鳴りを含めた音作りとして設計・製作されたものと勝手に推測する。
しかしだ、こうして写真を見ただけで、出て来る音が容易に想像できる。
直感で音の良いシステムだと断言できる。
ウーハー(エキステンデッド・ドライバー)は、最初はランシングの手によるA・Lansingの600Bかとも思ったが、
よく見ると、コーン紙にコルゲーションがうっすらと見えるので
センターキャップと相まって想像するにロカンシー設計の
12inch.エキステンデッド・ドライバーのJBL D-123であろう。
そしてホーンの開口部の曲線がこれまた何とも美しいではないか。
そのホーンの奥に付く、ミッド・ハイのドライバーは何なのか想像するだけで楽しい。
ミッド~ハイは当然コンプレッション系のミッド・ハイ・ドライバーが収まっていると想像する。
このシステムは各ドライバーやホーンも含めて、このエンクロージャーの造りの良さと
注目すべきはそのサイズのバランス良さ。
私も使っている同じJBLのC38(36)エンクロージャーの縦横比のあの絶妙とも言える
あの際どく個性的な黄金比(約:1.00:1.20)に限りなく近い。
縦に近い横幅のサイズは、ごく一般的な普通の箱に比べ横幅が大きく、
長方形より正方形に近い見た目の感覚が特徴だ。
縦(高)に比して横幅を広くとられたサイズはJBLやUS製SPに見受けられた
デザインであり横幅の広いランサー101同様にまさに”黄金比”の一つである。
身の回りはなるべく整理したいと言いながら
こんなシステムならカスタムメイドで、ついつい注文したくなる。
見なきゃ良かった。また虫がおこりそうだ。