テレビを点けたら1等賞の7億円の抽選が始まる直前でした
来賓の挨拶は東京都知事の小池女史でした。最近はもっぽら
政務に専念されているためかフツーのお役人という風情でし
たが晴れの舞台で目立ち屋らしいパフォーマンスや英語で煙
に巻くのかと期待していましたが不発でした。続いて宝くじ
の胴元である総務大臣である高石早苗女史が”おかげさまで

身障者向けの福祉事業に役立たせていただきました”と妖艶
な笑いというか不気味な笑いを残して小池都知事の隣りに立
ち両者の火花で息が詰まりそうになりました。そうして場内
の熱気と興奮の中、1等7億円の当選番号が決まりました。
場内では落胆のため息が流れて参りました。あたしゃ何故か
1億円ため込んでいると吹聴してアノ世に逝ったおっさんの

ことを思い浮かべていました。7億円当たったのは結構な話
ですが現金に替える時あるいはそのあと黙っている苦痛を考
えたら当たらないほうがいいのかも(ポカッ!そりゃ当たっ
た方がいいにきまっているわよ)。まあ、それはそれとして
見栄を張ったおっさんはアノ世逝き。犯人だって虚言に踊ら
されて刑務所行き。真面目に汗を流して働いて家族が健康で
過ごす、、私には一番だと思います。

 遠い親戚が1億円当たったという噂が流れて街のちょっ
 とした人気者になりました。夫婦で香港に行ったぐらい
 で地味な生活は変わりませんでした。目立ちたがり屋は
 余ほどの覚悟で宝くじを買いましょう  ぐっさんハイ

 

謎めいた話はこれからです。へば、さっそくはじめましょう
「これは子授け地蔵というのだと中村さんはいった。”お前
知らねえのか、頭3回撫でて、子を授けてくれろって頼めば
いいんだ。どうか子供を授けてくださいってな、それで生ま
れるのさ”中村さんは石地蔵を撫でてみせた。”簡単だな”
”簡単さ、撫でて頼めばいいんだ”。かねてよりアベさんは

子供が欲しかった。”まだか、まだ出来ねえか”。奥さんに
催促してはケンカになったこともある。そんなアベさんには
耳よりの話だったので教えられた通りに地蔵の頭を撫でて祈
った。”これでいいんだか”。”ンだ、そうして今夜やれば
いいんだ”。すると翌月、奥さんの月のものが止まった。奥
さんは妊娠したのである。アベさんは喜んで中村さんに報告

した。する、と中村さんは浮かぬ顔をしていった。”オラん
ち(家)も出来てしまったんだぁ、地蔵さんは見本を示した
中村さんにも授けたのである」。あははは、、お地蔵さんは
公平に見本を示した中村さんにも子を授けたんですよねえ。
そりゃそうでしょうよ、中村さんだって下手な鉄砲も数打ち
ゃ当たる、
夜の作業をやってりゃ、そんなアクシデントもあ
るでしょうよ。

 
 おらには関係ねえ話だ、佐藤センセエの話をタダ言った
 だけだぁ(ポカッ)  子作り促進本部 ぐっさんハイ

 

 

さあ今年もニヤッとする出前をお届けします。これも佐藤先
生の作品です。先生がこよなく愛した北国の別荘でのお話で
す。「北の町浦河町で夏を過ごすようになって丁度40年に
なる。私はこの町が大好きだ。ここでの一番の親友はアベさ
んだ。アベ商店は集落の中ほどにあって生活上の必需品はほ
ぼ間に合う。暇をみては私は山を降りてアベさんの所へ行き

店の奥の事務所兼応接間の長椅子に腰かけて、とりとめのな
いおしゃべりをするのが楽しい。”センセエ、ミキのヨメさ
ん、いないぺか”。アベさんは私だけでなく人の顔さえ見れ
ばそういうのがいつの間にか癖になっている。ミキというの
はアベさんの息子で長年子供に恵まれなかったアベさん夫婦
に奇跡的に生まれた男の子なのだ。それについてはこういう

誕生秘話がある。今から47年前のある日のことだ。アベ商
店の前に立って通りを眺めていると漁師の中村さんがやって
来た。”何してんだアベ”。”何もしてねえ。立ってるだけ
だ”。すると中村さんがこういった”お前知ってっか、その
地蔵さんのこと”アベさんが立っている店の空き地の古い小
さな石地蔵が立っているな”」。というところで次にいたし
ましょう。

 昔はこんな風流な話がありましたな ぐっさんハイ