佐藤先生の懐かしい昔話です「世田谷区の古い住宅に住み
ついてもう60年になる。その頃からこの辺りは車は通ら
ない静かな一角だったが、時折、子供が泣き声をあげなが
ら通っていったり、ピアノの練習の曲が流れてきたり冬の
夜は”焼いも~焼きも~”の呼び声が聞こえる時があった
り、そうした声やものの音は平和な日々の彩りとして、
なかなか好ましいものであった。その頃私は毎日机に向か
って原稿を書くという生活をしていたが周りが寝静まった
夜更けに遠く犬の吠え声が聞こえてくると懐かしいような
ホッとするような優しい気持ちになった。どこかで一匹が
吠え出すとそれに呼応するように別の犬が吠え始める。
するとそれに誘われてか方々の犬が吠え出して、これは、
もしかしたら火でも出ているのではないか、怪しい者がう
ろついているのではないかと寝ていた人が起き出してカラ
カラと雨戸を開ける音や人声などが聞こえてきて静かな夜
がいっ時ざわめく。”犬が吠えても叱ってはいけない”犬
は犬なりに一生懸命に職分を果たしているのだから”など
と人は言いその頃は犬も職分を与えられているのだった。
次回をお楽しみに。
コソ泥も犬の玩具化で最近は随分やりやすくなった
防犯協会隣りぐっさんハイ