担当医が額に皺を寄せながら”残念ながら、また再発した
ようです。このまま放置したら最悪の状態になります。だ
からといって最強の化学療法で死滅しなかった腫瘍ですか
ら強敵で、完治するかどうか保証できません”と遠くで聞
こえるような話でした。二人は鉛を飲んだようになりまし
た。先生は”よく考えて返事をしてください”と追い打ち

されました。座して死を待つより1%でも望みがあるなら
と腹を決め2度目の化学療法に全てを託すことになりまし
た。入院と同時に外科に回され手術を受けることになりま
した。理由は最初の化学療法で腫瘍が変質して同じ療法で
治療が出来るかどうか腹部を切開して細胞を摘出するとい
うものでした。ここまで来たらやるっきゃないと腹を決め

ました。切開の結果、幸いというか同じ型のままでした。
また化学療法が行われました。前回よりもっとすごい痛み
や妄想に襲われました。人によってはギブアップして治療
を断念するのもこのへんだそうです。私は”死んでたまる
か!”と口にしながら点滴金具を杖代わりに病棟を這いず
り周りました。3度目の化学療法にはいるまえ担当医が思
いもよらぬことを言いました。

  事前に割腹する話があったんですが、生きたい
  一心で外科手術を受けた    ぐっさんハイ