ここで看護について話をすすめますとA病院でのことでし
た。私よりも年配のおっさんだったと思いますがトイレに
起きた時間ですから真夜中だったと思います。年老いた奥
さんらしき方が車椅子にそのおっさんを乗せて徘徊してあ
ります。おっさんは”そっちじゃない!こっちだ!”と召
使に命じるような口調で指示しています。奥さんらしき方

は無言で従ってあります。病棟でも話題になるぐらいでし
た。奥さんはすぐ動けるよう旦那のベッドの横にシーツを
敷いて横になるだけで心身は極度の疲労に達していました
このままでは奥さんが倒れてしまうと思っていましたら数
日後、老カップルの姿はありませんでした。話によると強
がっていたおっさんは抗がん剤を拒否して治療を拒んだそ

うです。話はかわりますがエレベーターに乗った時のこと
です。顔色の悪い婦人が乗り込んできました。私の顔を見
るなり”もうだめ倒れそう”と泣くような顔で口にされま
した。突然のことですから、ただ頭を下げ”ご苦労さまで
す”と発声しましたら”私、毎日、主人の介護をしている
の。休む暇もなく疲れてしまって、ついぼやいてしまいご
めんなさい”と言って立ち去って行かれました。

 奥さんをはじめ肉親は、ただみたいに思い勝ちですが
 決して、ただではありません。一般に病院は24時間
 看護士さんが面倒みてくれます。ウチはかみさんも用
 事がある時は看護士さんにお任せして極力、看護疲れ
 を小さくするよう努めました。    ぐっさんハイ