”ぐっさん脈拍が30どころか20台になったことが何回もありました
よ”との看護師のひと言は帰宅どころか無傷のままシャバには戻れない
という決定的なひと言でした。不安を割り勘にしたい私は友人に”あん
たならどうする”と問いましたら、”モタモタしないで、すっきりした
ほうがいいって奥さんも思っているよ”という返事が帰ってきました。
私もよくぞ今までやれダンスだプールだと、やりまくってなにも起こら
なかったという思いと、このままシャバに戻っても今までみたいに楽し
めないし、家族を心配させ続けることが果たしていいのかと熟慮した結
果、補助エンジン(ペースメーカー)を装着すべきだと決断し、朝イチ
で飛び込んで医師にそう伝えましたら医師は待ってましたとばかりに”
では明日にでも手術をしましょう”とオーム返しにいうじゃありません
か。あたしゃ、かなり深刻な状態であったとこを知りました。相変わら
ずトイレには看護師が車椅子を押しながらついてきます。気の弱い私は
ちびって出るものも出なくなってきましたが、かみさんが来て助かりま
した。手術することになり、看護師に”昼飯からはどんぶりメシにして”
とリクエストして前回のように体力を維持することにしました。部屋中
が訳の分からない機材に囲まれた部屋で過ごさねばならないかと思って
いましたら看護師が来て”午前中に一般病棟に移ります”といわれ別に
整理するようなものもありませんし気持ちのうえでも腹が決まりました
ので、ぼんやりと過ごしました。この病院の特徴のひとつですが診断に
関わった医師をはじめ関連の医師がが前夜から、次々に訪れて脈をとっ
たり問診をして患者の状態やこれからの治療についてテーマを共有して
合議しながら治療をすすめて、ひとりの医師が独断で先走ってしまうと
いう治療ミスはないと安心でしたね。それにしても集中治療室とは風情
とか色気なんかとはまったく縁のない世界なんですねえ。得体のしれな
いマシーンがずらりと並んで電気の差し込みなんかが一杯あって患者が
急変して非常事態に備えた特別な部屋であることがわかります。そんな
ところに連行されて事態の深刻さを思い知らされてしまいました。
集中治療室は24時間体制で患者の急変に備えるところで
対応する看護師も緊張感を感じました。 ぐっさんハイ