今年の大リーグで活躍するはずだった選手は青木宣親、イチロー、岩
隈久志、上原浩治、川﨑宗則、田澤純一、田中将大、ダルビッシュ有、
藤川球児、和田 毅(順不同)の10人だったはずですがまともに戦列を
キープしているのは、青木選手とイチローと、それに復帰した上原投手
ぐらいで、ひところのように猫も杓子も夢を追いかける和製の選手がビ
ビってしまうような厳しい状況になっています。受け入れる大リーグも選
択する目が一段と厳しくなって今年最大の目玉で大リーグ入りを目指し

ていた阪神・鳥谷が残留したことで新たに海を渡るのは、レンジャーズ
とマイナー契約を結んだ前DeNAの冨田康祐投手(26)だけとなり’95
年の野茂英雄以来、20年間続いていた新たな日本人大リーガーの誕
生が途絶えてしまいました。戦線を離脱した選手は腕の故障でドクター
ストップになった選手が大半で如何に大リーグが激烈な格闘技の戦場
であるかが想像できますね。しかも過去の実績だとか名前で試合に出
れるというわけにはいきません。日本でならプロ野球ファンや関係者が

ひれ伏すぐらいの名声を勝ち取ったイチロー選手でさえ、たまたまレギ
ュラーの選手が故障で出場できなくなったために試合に出てはいます
が、これだっていつまで続くのか外野手として4番手という宿命を抱えて
の大リーグへの挑戦は見上げたものだと思います。フツーの選手なら
過去の実績を誇大誇示にながらヘンにやさしいジパングに復帰するで
しょうが、そのへんが孤高といわれるイチロー選手らしい生き方なんで
しょうね。ジパングに帰ってきた選手もフツーの仕事ぶりですな。そうい

う出稼ぎ組の中で私が”ええ根性しとるわい”と思った選手が川崎宗則
です。最初、ありゃ野球の選手じゃなくて、ただの芸人だと蔑んだ目で
彼をみていました。しかし川崎選手は今、2軍のグランドで泥だらけにな
ってメジャー昇格の声が掛かるのを待っています。イチローを慕ってダ
イエーホークスから海を渡った川崎選手は今年もマイナー(2軍)からの
スタートとなりました。今年は大リーグを諦めて福岡に帰ってくるのでは
とブン屋が書き立てていましたが、川崎選手は”メジャーをめざしてがん

ばります!”と宣言。地元のテレビ局からインタビューを受けることにな
っても臆せず英語で受けコミカルなアクションが人気を博しているそう
ですが、このへんは変わり者といわれても仕方がないんじゃないでしょう
か。薩摩言葉で”チェスト(喝!)”を自らに発しているそうです。でもね少
しぐらい変わったところがないとダメなんですよ。彼は胸を張っていいま
す”緊張感があるのが常に大事、ストレスのない人生なんてクソ食らえ
ですよ”。ここにも素晴らしい生き方をしている好漢がいました。
 
 
 もう打てないんじゃないかという恐怖は、常について回るんです。
 結果を残してきた人ほど不安と戦ってきたはずだし、恐怖心を
 持っていない人は本物じゃない。その怖さを打ち消したいがため
 に、練習するわけです。  王 貞治     代読 ぐっさんハイ