入院日記を書き終えて一般社会に復帰して早くも1年と6ヶ月になりま
す。相変わらず定期的にボディーチェックをうけながら、”酒、たばご”。
それに”オンナ”とてめえで余計なことをいってお手伝いの看護師さん
に笑われて、先生から”あなたの年でそこまでやれるのは化物ですな。
上原 謙なら別ですが”と駄洒落を言い合いながら、なんとか今回もクリ
アしました。まえにも話たように先生は次期教授で、病棟の大将になる
方なんです。私の手術を若手の医師をリードしながら神経が密集して、

いる首の周りを支障なく手術していただいた腕に惚れて、担当医にと
直訴して今日まで生き存えている、ありがたい先生なんです。相方の
若手医師は私の手術を終えて、すぐ地方の病院に武者修行のため出
ていかれて、その跡目をぜひ先生にお願いして面倒をみていただいて
いるんですが、腕のいい先生を求める患者が多い中、私のような面識
もなく、紹介状もない、おっさんが面倒をみてもらうチャンスは、まさに
超ラッキーだったと思っています。その先生の素敵なところは、患者に

希望というか決して諦めさせないところにあるんではないかと思うんです
私の場合は水泳です。実は先生も鹿児島の錦江湾での遠泳に参加す
るぐらい水泳はお得意のようで、プールに通っているという話から”多少
無理をしてもプールで体を鍛えることは続けたほうがいい”ということか
ら”酒、たばこ、プールには行っている?”が合言葉みたいになって、”
この調子でいけば錦江湾の遠泳に一緒に行けるね、頑張って”が診断
室を失礼するときの挨拶言葉なりました。ガンを撲滅するための新薬

や最新の技術など開発されてはきていますが、人間のもつ治癒力を高
めるため、なにかに熱中することが大きな力を発揮する事例がたくさん
あるんですよね。女性登山家、田部井さんも余命3年数ヵ月と宣告され
て生還されたおひとりなんですが、あたしだって、プールにはいって”(ガ
ンなんかに)負けてたまるか”と自問しながら泳いでいけば、ガンとは、
おさらばできるという宗教みたいに継続される、そういう”その気にさせ
る”お医者さんが名医だと私は思っています。名医といえばもう20年も

付き合っている歯医者さんも”いくつになっても私があなたの歯を20本
維持させます”といってくれるんですが、うれしいですねえ。フツーの医者
は”ああ、もう年ですから”と年のせいにするんですが、この医師は決し
て年のせいにはしないんです。あたしゃ、こういう医師との出会いって大
切だと思うんです。お医者さんに限らず、気分を明るくしてくれるひとって
ありがたいですよねえ。さあ、つぎチェックも”酒、たばこ、オンナ いえ
プール”といってネアカで帰れる先生とデートの日が楽しみで~す。
       

       他人を幸福にするのは 香水をかけるような
       もの ふりかける時に 自分にも数滴はかかる
                 ユダヤの格言  ぐっさんハイ