出前で説法をお聞かせ願えると友人に誘われ会場に行きました。博多
駅に近いホテルで冷房がものすごくきいていました。受付で1000円の
受講料?を払って席に着きました。あわてて来たので筆記用具を受付
のお坊さんに借りました。お茶を出すひとや団扇を渡すひとなどすべて
お坊さんでした。定刻の少しまえに年配のお坊さんが現れて”お暑い中
またお忙しい中、お集まりいただきありがとうございました”と型通りの
あいさつがありました。そうして”みなさんリラックスして両手でたまごを

つくるような形を足の付け根に置いてください”と椅子に座った形の座禅
スタイルになったところで”それでは目を閉じて、しばし瞑想することにい
たしましょう”といいましたら場内の照明が消えて真っ暗になりました。す
ると今まで聞こえなかった車の走る騒音やホテルのスタッフの”早ようせ
んと客が来るよ”などの世の中の煩悩が聞こえてきて座禅にはいたりま
せんでした。かなり長い間、真っ暗でしたが”はい心が落ち着いたところ
で目をあけてください”といわれ俗世に戻りました。そうして今日の説法

の主に代わりました。見慣れた顔だと思いましたらウチのお寺の和尚さん
でした。では早速、お話を本人からお聞きください。”エーッ私どもの商売
は8月15日までが、かき入れどきといいましょうか過酷な時期で檀家さん
のお宅を走り回らねばなりません。ウチも息子ふたりと弟子の4人で回り
ました。私が行くと残念がる檀家さんがありました。なぜかというとこども
たちが来るとお菓子などが用意されて可愛がられます。こどもといっても
長男は27歳です(笑い)。でも檀家さんに小さいころから可愛がっていた

だいていますから、いつまでもこども扱いなんですね(頷くひと)。こどもの
ほうは嫌がって行きたがりません(笑い)。私どもでは、自分のこどもが、
小学1年になりますと檀家さんを伺うことになっています。私が連れてい
っては仕事になりませんから檀家の総代さんが案内してくれます。9月に
入りますとお彼岸がありこれもビッグイベントです。さて、坐禅で落ち着か
れたと思いますが今日の題名は「放下箬(ほうげじゃく)」です。現代の言
葉に訳しますと「ありのままで」ということになろうかと思います。このあり

のままで、という言葉は今映画でヒット中の「アナと雪の女王」の主題歌
にもありますね(場内シーン)。あら、まだご覧になっていないんですねえ
この主題歌のように、ありのままで人生を歩むことが今、大切なことだろ
うと思います(場内シーン)。我々の社会では常に右肩あがりや前進する
ことを求められています。しかし仏の教えでは「退歩」することも大切だと
いっています。つまり光は先を照らすばかりでなく足元を照らすものであ
る。それを「退歩」といいます。というところで後半へと参りましょう。

 
  

   ♪ありのままの 姿 見せるのよ ありのままの 自分になるの
     何も怖くない  風よ吹け  少しも怖くないわ
             映画「アナと雪の女王」から 「ありのままで」
        冷房のおかげで風邪を引きそうになった ぐっさんハイ