今日、ご登場いただくのは漫才師の内海桂子姐さんです。91歳の今
でも月に8回から10回は浅草の高座にあがるといいます。”高座にあ
がると客席から待ってました!と声がかかったら、いってやるのよ、死
ぬのをねって”(笑い)。内海姐さんが演芸の世界にはいったのは昭和
13年16歳のときだった。戦後テレビの普及とともに「内海桂子・好江」
のコンビで一躍人気者となり漫才界の頂点に上り詰めた。17年前に
相方が亡くなってからも漫談のスタイルで高座を務め91歳になった今
もどこへでも行くという。高座での持ち時間の20分は立ちっぱなしだが
疲れることはない。”ネタは決めずに上がります。お客さんのヤジに応
えて遊んでいるうちにその日のネタの方向性が決まっていく。ネタには
いらずにお客さんとのやりとりで終わってしまうこともある。”でもいいの
よ、あんな婆さんが頑張っているんだから俺も頑張るか”って思ってもら
ったらいいじゃない。体の調子の悪いところはない。2007年に乳がん
が見つかって手術で摘出して再発移転はない。3年前に肺炎も経験し
たが、これもいつの間にか治ってしまった。食べ物には好き嫌いはない
が”強い味”を好む。減塩やカロリーオフには無関心で毎晩の晩酌も譲
らない。若い頃は漫才をやりながらキャバレーで働いてたでしょ。客に
飲ませるために覚えた酒だから絶対に酔いつぶれないわよ”。15年前
24歳年下の男性と結婚して話題になった。仕事のマネジメントから料
理まで身の回りのことは夫がしてくれる。”若い旦那さんを持って幸せ
ね、、といわれたら、そりゃ不幸せじゃないわよ。でも、若い亭主の若さ
を保つには、年寄りのほうが気を遣わなきゃダメなの。さすがにこっち
はカラッカラだから、ねんねの相手まではできないけどお互いさまだわ
ね(笑い))。なにか若さを保つ秘訣はと投げかけると”ちょっと触ってご
らん”と顔を突き出す。傍らで苦笑するご主人に遠慮しながら頬に触れ
ると、もっちもちだ。”なにもしてないのよ、お風呂で垢すりタオルで擦る
だけ。顔も、かかともつながってってるんだからおなじ扱いにしてやん
なきゃ、かかとが可哀想でしょ”。特別なことはしない。自然体でいる
ことが若さを内面から育むのだ。”年寄りを早く死なせたければ年寄り
扱いすればいいの。猫撫で声で”おばあちゃんここに座って”と隅っこ
に片付けられちゃあ命まで片付けられちゃう。自分で自分を鍛えなき
ゃ、長生きなんてできないわよ”。と敢えて若者に挑戦する。いやはや
ひれ伏したくなる御仁がここにもいらしゃいました。内海師匠は、あたし
にいわせりゃ、ひとを食って生きていらっしゃる、それも91年も。とても
じゃないが太刀打ちできるような御仁ではありませんな。参った、参り
ました。
内海師匠といえば頭のとっぺん先から声が出るような甲高い
お声の持ち主なんですが、そういえばテレビ・ショッピングの、
シャチョーが”引退して息子に譲る”と明言していました。あた
しゃ暑い盛りにあの甲高い声で”OO0円!”と脳天が焼けて
しまうような声から解放されると思っていましたら、テレビの画
面には現れるとか。ああしんど。地声促進協議会ぐっさんハイ