寅さんこと渥美清さんが68歳で惜しまれつつ世を去って15年になります。
寅さんシリーズの最終作「寅次郎紅の花」は阪神淡路大震災の被災地・
神戸が舞台でした。かん高く、よく通る声で”みんな苦労したんだなあ、本当
にご苦労さまでした”と寅さんが語った台詞が耳に残っています。そんな中
ある新聞で”寅さんに一番ぴったりのお嫁さんはだれ?”という特集が載って
いました。それによりますと1位が吉永小百合983票。この983票なるもの
の根拠ははっきりしませんが、2位には浅丘ルリ子、3位が大原麗子以下、
竹下景子、松坂慶子、6位には田中裕子、7位には栗原小巻、8番目には
八千草 薫、9番目が桃井かおり10番目に伊藤 蘭が選出されていました
いずれも美形そろいで、寅さんもアッチの世界で細い目を、ますます細くし
ながら照れていることでしょう。当時の大スターでマドンナになりこそなった
方は京マチ子、岸 恵子、淡島千景などですが、京さんは檀 ふみのお母
さん役で出演してダブルでホの字の役でしたね。そのほかにマドンナ役で
出演した方では初回、出演した光本幸子、それに芸者役で登場した太地
喜和子。浅草の踊り子役で出ていた木の実ナナなどが印象に残っています
だれが女房にふさわしいか、、。むずかしい質問ですが、私なら「フーテンの
寅」といわれた女房役だけに、良家のお嬢さんのようなイメージでは、しっく
りしないと思います。私なら、浅丘のリリーという旅回りの歌手がぴったりだ
と思いますがねえ。あなたならだれに1票を投じますか。それにしても寅さん
という人物は普段は、KYぶりを存分に発揮してファミリーを大混乱に陥れま
すが、こと男と女の関係になりますとおどろくほど神経過敏になってしまうん
ですねえ。イイところまでイキそうになると逃げ腰になってしまう、。そのくせ
自分がホの字になると後先考えない、、。そういうハチャメチャなところが
人気の秘密なんでしょうが、風に吹かれながら気ままに生きるってえ稼業
では所詮、所帯持ちにはなれなかったんでしょうかね。ところが実世界では
奥さんひとりにお子さんがふたりで、男のお子さんが寅さんの葬儀でお別れ
をいったんですが、あたしゃ、タモリが赤塚に送った、お別れメッセージと
双璧のすばらしい、親子のお別れだったと思います。それぐらい実社会で
はお子さんたちとキチンとしたコミュニケーションをとっていたんですね。
しかし、渥美さんは若いときから病魔との闘いだったそうですね。あの四角
い下駄のような顔と頑丈そうな体格とは違って、晩年は身体中が蝕んでい
たそうですよ。映画の撮影が終わったら、姿を消し、大都会の映画館の片
隅で、「寅さんシリーズ」を観客と一緒に鑑賞していたこともあったそうです
が、その辺は我らが健さんとそっくりのところがありますね。健さんについて
は、また別の機会におしゃべりをしたいと思います。さて先ほどのお別れの
言葉で、みなさんも夫々にいろんな思いをお持ちのことだと思いますが随分
まえに呟いていたものが格納庫にありましたので、お届けさせていただきま
す。「もう何年もまえになってしまいましたが国民的なヒーローだった寅さん
こと渥美 清、本名田所安雄氏のご子息の弔辞も胸を打ちました。堂々と
胸を張って親父を語る姿は素晴らしい光景でした。”オレが死んだら大変な
ことになるオンナこどもを連れて逃げろ”というくだりには笑ってしまいました
親子の絆、肉親への思いなどなど、さすが寅さんだ、その成長したご子息
に立派な子育てぶりに目を見張りました。親の七光りいや祖父母の八光り
が大きな顔をしている昨今、平凡なサラリーマンとして当たり前のように淡
々と過ごしている実像にもふれ、その奥ゆかしさと折り目の深さに感銘を覚
えました。                           合掌 ぐっさんハイ