以前から、敬愛している方が、東北地方にじかに支援に行かれたという
話を聞かせていただく機会がございました。今日は、その方のお話を届
けることにいたします。長崎の方でしたので大村空港から羽田空港を経
由して仙台空港に着き、仙台市内にはいり仙台の街から石巻、女川を
巡って帰還された方なんです。仙台空港ではテレビで、なんども悪魔の
ような濁流が押し寄せた映像が私の脳裏に焼き付いておりましたので
”空港はもう大丈夫だったのですか?”と訊ねましたら”私もその画像は
みていましたので、どんな風になっているのか興味がありました。目を
凝らしてよくみましたが、まったく、あのときの惨状がウソみみたいに片
付いていました。その回復の速さに私も驚きましたが、自衛隊や米軍、
にたいする敬意の念は厚く、被災地で自衛隊の姿をみると年配の男の
方は敬礼をするひともいて、ここは被災地だという思いを一層いたし、
ました。それからテレビではイヤというほど惨状が放映されますが我々
が被災地にはいりますと、強烈な異臭が漂っていました。そんな中、自
衛隊、警察、消防団それにボランティアの方々が黙々と作業をすすめて
あり感動的でもありました。あの、息も詰まってしまうような悪臭を政治
家の連中も嗅いでほしいと思いました。そうしたら内輪モメもなくなるか
もわからないと思いました。それから野党や知識人、マスコミなどは、
”瓦礫の処理がすすんでいない”と一様に批判していますが、実はその
瓦礫の中に仏さまがいらっしゃるんです。ですから手作業で丁寧に作
業をしないといけないんです。もし、遺体がなかったらブルトーザーを
つかったら一気に片付くんです。その辺が阪神の震災と全然違うとこ
ろなんです。地元のひとはその辺のことをよく承知してありますが、マス
コミや政治家が野次馬みたいにヤイヤイいうから災害地でも”遅い”と
いう空気になっていくんです。とにかく現場に立って、その惨状を実感
しながら考えたり話をしたりすることが大切だ、と私自身も反省をこめ
て、いいたいです”と一息に口にしてありました。瓦礫の中には、その
ほか被災者の大切なモノも呑み込んでいるんです。だから簡単に処
理ができないと話の途中、素人写真だと謙遜しながら100枚以上の
現場の姿を撮ってありましたが、”ぐっさん、あなた30mもの大津波を
想像できますか?(と、写真を指指しながら)ここにある高台の建物の
2階をはるかに超えてきた。津波というより巨大な滝のような物体が迫
ってくる恐怖は、現場にきて始めてわかりましたよ”と、なんども現場主
義を唱えてありました。話終えて”なんどもいうようですが特に被災地
に関わるひとたちは現場をみて、あの強烈な匂いの中で体感すること
が、大切だと、なんども口にしてあったのが印象に残りました。マスコミ
や知識人など風評被害だといいながら煽っているひとたちにこの話が
届いたらいいな、と思いながら長崎を後にしました。
百聞は一見に如かず ぐっさんハイ