小生も全く同じ気持ちです。
8月16日発行メルマガ「頂門の一針」より転載させて戴きます。
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東京五輪は、美しかった
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清水満
柔道・大野の言葉がアスリートの気持ちを象徴 2021.8.11
日曜日、五輪が幕を閉じた。新型コロナウイルスが感染拡大する中での 開催強行…。柔道男子の73キロ級で連覇した大野将平(29)の言葉が アス リートの気持ちを象徴していた。
「(開催に)賛否両論があることは理解しています。ですが、われわれ アスリートの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば、本当に光栄に思います」
4年に1度の祭典は1年延期され、ほとんどの競技が無観客だったが、 披露できる舞台があることに感謝した。そして「苦しくてつらい日々を凝 縮したようなそんな1日の戦い」ときっちりと結果を出す姿…。その研ぎ 澄まされた集中力は、見ているものを感動に誘った。
集ったアスリートたちは日本勢も含め約1万1000人…。女子ボート 英国 代表のエミリー・クレイグがツイッターで公開した動画を見た。片言 の 日本語で感謝した。
「オリンピックができるなら、それは東京しかないと信じていました。 日本の皆さんの努力のおかげで、私たち何千人ものアスリートが、夢を見 ることができました」
アスリートは舞った。その姿に、コロナ禍で憂鬱な日々を過ごしていた 人々の心は癒やされただろう。開会式の視聴率は56・4%(ビデオリ サー チ調べ、関東地区)。各競技も日本勢の活躍によって軒並み2ケタを 超す 数字を残した。金メダル27を含めてメダル総数は58個、史上最多 だった。
拙稿も連日テレビの前にいた。王者・中国を倒した水谷隼(32)、伊藤 美誠(20)の卓球男女混合ペア、悲願の金に輝いた野球の侍ジャパン…。
記憶に残るシーンは数々あるが、白血病を乗り越え、舞台に立った競泳 の池江璃花子(21)、陸上女子の
1500メートルで初の決勝に残った 田中希実(21)ら登場するすべての選 手たちが輝いていた。そして国、 地域を超え、人々がお互いを称え、 “絆”を深めたボーダーレスの世界。美 しかった。
コロナ禍での開催に批判的な声も多かった。いまだ渦巻くが、その賛否 は後世に委ねよう。今思うこと、「開催、ありがとう」である(産経 新 聞特別記者・清水満)