回天格納並揚卸斜路構築要領図 | 大神回天基地ブログ

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太平洋戦争末期に出現した特攻隊。大分県日出町にあった人間魚雷「回天」の訓練基地・大神基地の歴史や基地設備及び「回天」の開発経緯・構造・作戦内容(神潮特別攻撃隊)を紹介します。また大神基地に関連した空母「海鷹」等の艦艇や使用武器について紹介もしていきます。

今回紹介する図面は海軍施設本部が昭和20年1月に作成した(以前、2月としてましたが、1月の間違いです)、「回天基地設置規準」よりトレースさせて頂きました。
文字通り「回天基地」を設置するための「設計書」になります。
回天2型・4型を配備する前提で記載され、図面は3枚ありました。他は回天基地概要図や工法に関する図面ですが、少しずつ準備している段階です。


この図面は回天格納壕と揚卸用の斜路(スベリ)に関するもので、大神基地の拡張工事予定の図面にも同じような施設が記載されていました。

レールは軽便鉄道用のものを使用したと思われます。

個人的に注目しているのは「調整場平面図」です。大神基地にあった実用頭部格納壕(酸素圧縮ポンプ室壕)と形状といい規模といい、かなり似ています。
戦時日誌には「火薬庫」と記載されていますが、設営当初から「火薬庫」だったのか、それとも回天の調整場としてあったのが途中から「火薬庫」になったのか?疑問がいろいろ湧いてきます。