飼っている猫がふすまに穴を開けて脱走した話とか、高校生の娘が近所にある食堂の美味しい冷麺が好きとか、というお話をしたくて仕方ないんですが、ここはフルートのブログなので、やはりフルートのお話にしておきます。

{DD51A413-BB38-4845-8584-CB8F8055395E}
「心の中に響くピッチ」で出すと、これぐらい合うものです。そうならなければ、チューナーは使わない方が良いと思います。

 今やチューナーは「一人一台」が当たり前。しかもスマホのアプリにさえ、結構優れ物が出て来ました。
 実のところ私はあまりチューナーが好きではありません。
 何故なら、チューナーとにらめっこしている吹奏楽のチューニングといざ合奏になった時のアンブシュアや息のスピードが違うからです。
 チューナーに合わせては本末転倒、支配されてはならないと思います。
 その昔、吹奏楽の顧問を長年やっておりました。実はそのさらに前は、何と合唱に凝っていました。
 フルート専攻で合唱部というのが、どうやら珍し物好きの私にハマって、かなり懲りました。
 本気で声楽も習いました。
  中学生の女声合唱は素直な声で、本当に美しくハモっていたのを覚えています。
 結構予選を通過しては、入賞もしてました。
 その時は、考えもしませんでしたが、チューナーでその合唱のピッチを測れば、きっと間違いなく、純正調の音程を取っていたはずです。
 吹奏楽の音程感もかくあるべきだと考えています。
 さて、そう言う私はチューナーを毎回使っています。
 ただし、にらめっこはしません。
 より良いアンブシュアと美しく響くバランスの取れた音を育ててから、初めてチューナーをチラ見します。
 決してすぐにヘッドジョイントをいじったりしません。
 まだそれが私の最良のアンブシュアと息のスピードであるかを「疑い」ます。
 十分なソノリティの後に、音階やオクターブを鳴らしながら、チューナーをチラ見して、やっとヘッドジョイントで調整します。
 人によっては、プラスマイナスゼロにピッタリ止めないと気が収まらないのでしょうが、それは意味はないと思います。
 何故なら、数セントの幅でピッチはビブラートをかけますし、ハーモニーの中では、さらにハマる音程はチューナーでは測れません。
 何よりも「正しいピッチ」は自分の中にある、そう確信しています。
 チューナーを見つめて本番をやる人はいません(笑)