令和8年8月18日

第5回 亜美さんの帰国報告

通算2813回

※点鐘 伊藤篤市 会長 

※ロータリーソング 「それでこそロータリー」斉唱  ※ロータリーの目的 昌和

※SAA  海野 健治


『会長挨拶』伊藤 篤市 会長


 8月2日には「RID2800 古道・街道・峠ネットワークプロジェクト」にご参加いただいた皆さんご苦労様でした。第4グループの各ロータリークラブの皆さんと共にクラブの垣根を越えた六十里越街道の環境整備活動は小雨模様ではありましたが、予定通り成功裏に終えることができました。当日の様子はさくらんぼRCを中心に、グループでビデオ撮影をして地区に提出しております。地区大会の時にはどんな映像に仕上がっているのかとても楽しみです。

 参加してみて感じたのは、とても自然環境の良い美しい道だと言うことでした。そしてとても楽しく作業ができました。詳しいことや画像は公式ブログにありますのでご覧頂きたいと思います。また年を重ねてくると新しい体験が少くなるのですが、こんな近くにも私自身まだまだ知らない所があり、人生初の体験ができるということにも感動しました。また例会を寒河江ダム湖の湖畔にあるフェリシア月山カヌーセンターで行い、ダムカレーをいただきました。

 さて先日のビアパーティでもフランスでの経験を話して頂きましたが、本日は浅岡亜美さんの正式な帰国報告会です。フランスでは楽しい事またちょっと辛いこと、異文化の戸惑い、日本との比較等、多くの経験をしてきて、一回りも二回りも大きく成長して帰ってこられたことと思います。後ほどの報告を楽しみにしています。

以上です。



 『幹事報告』庄司 新治 幹事

1.樹氷を守る「チャリティーゴルフコンペ」開催のご案内

2.地区補助金の決定通知書が届きました。

3.ガバナー月信(6,8月号)、ロータリーの友(8月号)が届きましたので配布いたします。


『理事会報告』


『委員会報告』


《スマイルBOX》

・伊藤篤市さん

・大泉みどりさん

・海野健治さん

・春日茂さん

・菊池勝秀さん

・菊池正憲さん

・木村圭一さん


《米山奨学会寄付》


《財団寄付》

・小國利宏さん

・五十嵐雄一さん

浅岡裕勝さん



《本日のプログラム》 亜美さんの帰国報告

皆さんこんにちは。

 フランスから帰国して40日が経ちました。帰国直後は久しぶりの日本のお米に感動していましたが、毎日食べているうちに、その感動も薄れてきました(笑)。そんな今、10か月間の留学を振り返ると、本当に多くの経験と学びがありました。そして一番成長できたのは、うまくいった経験よりも、失敗した経験からだったように思います。フランス到着2日目の夜、ホストファミリーに「お風呂に入りたい」と伝えたくて「I want to take a bath.」と言ったところ、発音が悪く「bath」が「bus」に聞こえ、「こんな時間からバスに乗るの?」と言われました。「違う、バスじゃなくてお風呂!」と必死に伝えても、なかなか伝わりません。「こんな簡単なことすら伝えられないんだ」と悔しく感じたことを覚えています。

 振り返れば、私の10か月は、言葉を間違え、文化を勘違いし、自分の「普通」が通じない小さな失敗の連続でした。その中で、「失敗しないこと」より「失敗したあとにどうするか」が大切なのだと学びました。出発前、私は3つの目標を立てました。フランス語を身につけること、モン・サン=ミッシェルを見ること、そして「帰国するときに泣いてしまうくらい大切な人をつくること」です。実は最後の目標が一番難しく、帰国した今、一番大切な目標になったと感じています。

 私が暮らしたのは、フランス北西部ノルマンディー地方の人口約1万人の小さな町、アヴランシュ。奇跡的にもモン・サン=ミッシェルまで車で約30分の場所でした。フランスで強く感じたのは、「自分が普通だと思っていたことは、世界では普通ではない」ということです。特に印象に残ったことが3つあります。1つ目は、感情を言葉にすること。日本では「家族だから言わなくても分かる」という考えがありますが、フランスでは「大切だからこそ言葉にする」という姿勢を感じました。「あなたに会えて嬉しい」「あなたがいてくれて嬉しい」と自然に伝えてくれるのです。私も、思っているだけでは相手に伝わらないことがあると学び、自分の気持ちを言葉にするようになりました。

 2つ目は、「分からない」と言えることです。最初は話が分からなくても「Oui、Oui」と言ってしまっていました(笑)。あるときホストファミリーから「分からないなら、分からないと言わないとダメ」と言われました。分からないことを隠せば、そこでコミュニケーションが止まります。それ以来、「分からない」と伝えることは恥ずかしいことではなく、理解し合うために必要なことだと思えるようになりました。

 3つ目は、仕事とプライベートの考え方です。フランスでは家族や友人との時間を大切にし、食事をゆっくり楽しみ、休日やバカンスにはしっかり休みます。「休むことに罪悪感を持たない」姿勢も印象的でした。その姿を見て、「人生って、こんなに楽しそうに生きていいんだ」と思いました。仕事を頑張るだけでなく、「誰と、どんな時間を過ごしたいのか」も大切にしたいと思うようになりました。また、海外で暮らしたことで日本の良さにも気づきました。例えば接客です。パリのディズニーランドでは、日本とは違い、店員さんから特に声をかけられず、笑顔もありませんでした。そのとき、日本の丁寧な言葉遣いや細かな気配りは、世界共通の当たり前ではないのだと実感しました。違う文化を知ることは、相手の文化だけでなく、自分が暮らしてきた日本を客観的に見つめ直すことでもあるのだと感じました。学校生活も日本とは大きく異なり、授業ごとに教室を移動し、掃除の時間もなく、学校行事も多くありませんでした。特に驚いたのは勉強の仕方です。知識を覚えているかだけでなく、「あなたはどう考えるのか」を文章で説明するテストが多く、自分で考え、自分の言葉で伝える力の大切さを学びました。

 そして、10か月を語る上で欠かせないのが4つのホストファミリーです。食事や休日の過ごし方はそれぞれ違いましたが、どの家庭にも私を家族として迎えてくれる「Welcome」の気持ちがありました。一緒に食事をし、話し、出かけ、失敗して笑う時間を重ねることで、少しずつ家族との距離が近くなりました。最初のホストファミリーと別れるとき、ホストファザーから「あなたは私たちの“Yes girl”だった」と言ってもらいました。何でも「Yes」と言って新しいことに挑戦する私の姿勢が、家族にも前向きな気持ちを与えていたのだと初めて気づきました。もちろん、10か月間ずっと楽しかったわけではありません。一番苦しかったのは3か月目。学校でも本音で話せる友達ができず、フランス語も十分に話せず、日本の家族や友達にも自由に連絡できない中、外で一人で泣いたこともありました。「私、何のためにここに来たんだろう」と思いました。しかし、日本のように誰かが助けに来てくれるわけではない。だからこそ自分で変えるしかないと思い、「学校で毎日一人、新しい人に話しかける」と決めました。また、フランス語の映画や動画を毎日見て、分からない言葉があっても英語に逃げず、フランス語で説明してもらいました。すると少しずつ言葉が出るようになり、「間違ってもいいから、自分から話しかける」ことができるようになりました。留学前は人前で間違えるのが恥ずかしかった私も、毎日のように間違ううちに、「間違えることは恥ずかしいことではなく、前に進んでいる証拠」と思えるようになりました。

 ロータリーの活動でも多くの出会いがありました。留学生が自国の料理を作り、ホストファミリーやロータリアンの皆さんと食べる活動では、自分の国の料理を「おいしい」と言ってもらえる嬉しさを知りました。学校でも「日本人です」と伝えるだけで日本に興味を持ってくれる人がたくさんいました。ロータリーの交換留学だからこそ、フランス人だけでなく世界各国から来た留学生とも出会い、同じ出来事でも国が違えば考え方が大きく違うことを学びました。そして、自分の価値観だけを「正しい」と思わないことの大切さも知りました。10か月間の自分の変化を最も強く実感したのは、帰国時にホストマザーからもらった手紙でした。彼女は、自分の母親との関係に複雑な思いがあり、自分が親になったとき同じことを子どもにしてしまうのではないかと不安を感じていたそうです。そんな中、日本から私が家族のもとに来ることが決まり、不安と楽しみの両方を感じていたと教えてくれました。手紙には、「日本から来た、ほとんど知らなかった一人の女の子が、こんなにも大きな存在になるとは想像していなかった」と書かれていました。そして、自信を持ち、笑い、自由に話し、自分らしく表現できるようになる私を見て、「あなたの中に少しずつ光が灯っていくようだった」と伝えてくれました。最後には「あなたはもう私たちの家族です。ここにはいつでも第二の故郷があります」とありました。その手紙を読んで、「留学で変わったのは、私だけではなかったんだ」と初めて気づきました。私はフランスでたくさんのことを学んだと思っていましたが、私との出会いがホストマザーにとっても何かを変えるきっかけになっていたのです。自分が誰かの人生に影響を与えられる。そのことを初めて実感しました。

 出発前、私は「空港で別れるときに泣いてしまうくらい、大切な友達やホストファミリーをつくる」という目標を立てました。少し変わった目標だったかもしれません。でも帰国するとき、私は本当に泣いていました。「もうあと何回、この人たちに会えるんだろう」と考えると、離れることが寂しかったからです。ホストファミリーや友達も「絶対に日本に行くね」と言ってくれました。10か月という時間は終わりましたが、そこで生まれたつながりは終わっていません。もしフランスに行っていなかったら、ホストファミリー、友達、ロータリアンの皆さん、世界各国から来た留学生たちと出会うことはありませんでした。私がいただいたものは、10か月間のフランス生活だけではありません。「自分の普通を疑うこと」「失敗を恐れずに動くこと」「違いを受け入れること」「国を越えて人とつながること」。これらを、これからも大切にしていきたいと思います。

 皆さんがくださった10か月間はあっという間でした。でも、皆さんがつくってくださった出会いは、これからも終わりません。私にとってロータリーの交換留学は、単に外国へ行くための制度ではなく、人と人が出会い、お互いの人生を少しずつ変えていくための機会でした。その一人にしていただいたことを、心から感謝しています。そしていつか私自身も、誰かにとっての「人生を変える出会い」をつくれる人になりたいと思っています。10か月間、私を支えてくださったすべての皆さん、本当にありがとうございました。

ご清聴ありがとうございました。







《出席率 100%》


 《次回プログラム 8月25日 会員増強について