『羊たちの沈黙』 | エイジのブログ

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TVで『羊たちの沈黙』を再度見て、改めて感じたのは、ジョディー・フォスターには沈黙する秘密があって、ついつい余計に揺さぶられてしまうのかも知れない。

隠そうとして、それを観衆に見透かされてしまう。

 

彼女には、あらゆるものを受け入れる優しさがあって、彼女の知性でそれは増幅している。

多くの人に、彼女の内の動揺が伝わっていく。

彼女には秘密があって動揺してしまう。

彼女の優しさは、その動揺を隠しきれない。

 

英語のクールという単語にはカッコイイという意味があるらしい。

 

オードリー・ヘップバーンにはクールという言葉が相応しい。

 

しかしジョディー・フォスターの知性はクールというよりも嘘のつけない性格を感じる。

 

彼女のカミングアウトはショックだったけど、彼女には偏見で見られる人の気持ちが理解できるのかも知れない。

 

レクターのモデルになった男は人肉を食べるのが目的というよりも、受け入れてもらえない同性愛の屈折した

性欲が原因らしい。

 

彼女は映画の中で激しく動揺している。

もう演技とは思えない。

 

彼女自身は犯人の心理を理解しようと、あせってはいないはず。

むしろ距離をおきたい。

それでも、彼女は動揺して犯人と距離をおくことができない。

 

彼女には知性があって因果関係として原因を見つめている。そして、その先の未来を予測して、犯人の異常な

同性愛の結果を見てしまう。

 

彼女の気持ちを暗くさせる同性愛者の犯行から、

彼女は、どんな未来を見ているんだろう?

 

「アイツは嘘つきだ。」という悪口を聞かされて、

そんな先入観で見ると知りもしない人が嘘つきに思えてくる。

 

人は影響されやすく、他人のフィルターを透して見ると、そう見える。

 

先入観で気持ちが増幅され、それは過剰反応しているのかも知れない。やはり、人の表面だけ見ても、心の中までは分からない。

 

見ることができない人の内面を感じるためには、

少し増幅する必要があって、観客はジョディー・フォスターの動揺で、その深刻さを感じている。

 

以前、ある女性と極普通の日常会話の中でトラウマがスッと消えていく体験をしたことがあって、彼女は何でも受け入れてくれる。おおよそ嫌味の無い性格で、心が洗われて!汚れたものを洗い流してくれる。

 

オズの魔法使いには、人の善意が伝わらない。

そして天使には、人の善意しか伝わらない。

 

ジョディ・フォスターを見てると「嘘のつけない性格なんだなぁ。」と感じる。

 

彼女のフィルターを透して伝わってくるものがあって、元々彼女は人の善意しか伝わらない性格なのに!

 

しかし映画の中で、彼女は激しく動揺している。

 

ジョディー・フォスターはレクターのモデルになった

男が同性愛者と知って「偏見で見られるんじゃないか。」と、動揺したのかも知れない。

 

レクターの役はアンソニー・ホプキンスしかできないように、クラリスの役は彼女にしか出来ない。

 

しかし、この映画は彼女の気持ちを曇らせている。