イチローは、投手が腕を振って投げてから、打つポイントまでを切り取って「2の~3」というリズムで合わして、タイミングはピッタリと合っている。
投手が腕を振って投げたボールがポイントまで!そこだけを切り取った「2の~3」のリズムは、アーム式のピッチングマシンに起因している。
従来の考え方では、踏み込みは勢いをつけることにのみ意味があって、軸足でアクセルを踏むことばかり考えていた。
そんなこだわりから、イチローの振り子打法の、ゆっくり感が理解できない!
しかし踏み込みで勢いをつけようとすれば、するほど!投手の「1・2の~3」というリズムの間延びと、打者のリズムが合わなくなってしまう。
投手の投げたボールを流れとして捉えられず、打つポイントだけを見ていると、ボールを速く感じてしまう!
打つポイントだけを見ると、実測よりも速く感じてしまう。
しかしイチローは投手のリズムを「2の~3」で捉えている。
つまり「2の~3」という、ゆっくり感で捉えている。
そんな、ゆっくりとしたリズムで150kmの速球も、それほど速く感じていない。
それに「2の~3」のリズムは150kmの速球から120kmの変化球までカバーできる。
そして、いろんな投手の投げたボールがポイントまでの「2の~3」のリズムは、皆同じ。
全ては「2の~3」のリズムで捕捉できる。
なによりもイチローは「2の~3」のリズムで、他の打者よりも少しだけスローモーションに感じている。
皮肉にも踏み込みで勢いをつけようとすれば、する程!投手とのリズムが合わず、結果的にポイントだけ見ることになってボールが実測よりも速く感じてしまう!
踏み込みで勢いをつけようとすれば、するほど!投手の投げた球が速く見える!
イチローは「2の~3」のリズムで捕捉して、他の打者よりもスローモーションに見えている!イチローの世界はある。
イチローからバッティングのコツを会得するためのキーワードは[リズム]だったり[間延び]だったり、そして[ちょっとだけスローモーション」かも知れない。
その[ちょっとだけスローモーション]に、ボールが見えて、タイミングの合わせやすさがあるのかも知れない。
