知識の世界と智慧の世界。

現代は、完全に知識の時代だ。

頭がキレて仕事ができることが賛美される。

知識量や技術力が力とされる。

しかし、知識の世界だけで生きる人間の人相はどうか？

どこか冷淡、どこか不安げ、どこか傲慢、どこか自分本位で不満げ。

そして、どこか狡い。

脳の働きを第一とする知識の世界ではそうならざるを得ない。

知識の世界に生きていれば、争いはやまず、他者をこき下ろす誹謗中傷もやまず、いじめや犯罪もやむことはない。

偽装や裏金なんてものも横行するだろう。

正しさと対立の連鎖が止まない結果、テロや戦争にまで発展する。

他者との比較で優位に立つことが第一とされ、恐怖と我欲に支配されていることに気づけないから。

でも、少なからずこうした状況をおかしいと思う人もいるはずだ。

そして、なぜおかしいのか？どこがおかしいのか？が、読書をすればわかってくる。

仏教、儒教、易経など古来より伝わる経糸の智慧に触れることで自分自身の脳が知らずにやらかしていた過ちに薄々気づくようになる。

優位に立つこと、優秀であることよりも、人としてという立ち位置で物事を考えるようになるからだ。

だから、常に智慧に触れている人は、明らかに人相が柔和。

大切なのは、脳よりも肚。

ゼロ化